三遊亭円楽「道をつけていただいた6代目には感謝」寄席での襲名披露興行に思い

落語芸術協会客員演者としての襲名披露興行開催を発表した7代目三遊亭円楽(撮影・中島郁夫)

25年2月に7代目を襲名した三遊亭円楽(47)が、落語芸術協会の客員演者として寄席での襲名披露興行を行うことになった。このほど、会見した円楽を取材、寄席への思いをたっぷり聞いた。

円楽は新宿末廣亭9月上席(1~10日)夜の部、浅草演芸ホール9月中席(11~20日)夜の部、池袋演芸場12月中席(11~20日)昼の部で主任(トリ)を務める。「寄席で披露目ができるのは夢でございました」と、ストレートな思いを語った。

5代目円楽一門である円楽は、今年2月の襲名披露興行は、東京・よみうりホールなどで行った。その中で「僕たちは寄席がホームグラウンドじゃないから、寄席への郷愁が強い。自分の中で寄席への郷愁が出てきて、トリをとりたいなという思いが強くなった」という。

寄席でトリがとれたらという思いはあったそうだが「自分からは言えないので、夢にも思いませんでした」とした。しかし、今年5月に、新宿末廣亭から10日間の興行でトリをという話があり、それならば落語芸術協会客員演者として、ということが決まっていったのだという。

7代目襲名の時もいろいろなタイミングが良い方向に動き、決まっていったという話をしていたことを思い出す。今回の寄席での襲名披露興行決定もそうだったようだ。

円楽によれば「9月は地方公演でめちゃくちゃ忙しい時期」だった。ただ、決まっている地方公演の開催時間はすべて昼時間帯ということに気付いた。地方での仕事を終えて、夜に東京に戻ってくることが可能だと分かり「運命だったのかな」と、驚いた様子も見せた。

タイミング、運命に加え、22年に亡くなった6代目円楽さんへの感謝を強く示した。「道をつけていただいた6代目(円楽)には感謝しております」と、6代目が17年に落語芸術協会に客員加入したことがきっかけになったとした。6代目が客員で寄席の高座に上がるようになったが、「忙しいから、暇なお前らが入れ」と、円楽らが出演を”譲って”くれたのだという。「8年くらい芸協さんの芝居(=興行)に入らせてもらっている。6代目は先々を見越して客員で入ってくれたんじゃないかな」と、思いをはせた。

寄席に出るようになってこその成長もあったそう。父三遊亭好楽(79)は「軽い噺も得意になりましたよね」と円楽を見やり、「寄席だと前の出番の人を受けて、違う(タイプの)噺で空気を変える。それが寄席の修行です。何でもやって、お客さまの反応を見てやる職業です。そういうことに気付いてきたんだと、とってもうれしかったです」と笑みを見せた。

7代目円楽の寄席での襲名披露興行、どんなものになるのか楽しみにしたい。【小林千穂】