<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
日々の取材の中で、しっかりと発信したいと思える言葉や人に出会うことがある。ユニークさだったり、その熱意だったり、届けたいと思う背景はさまざま。ソロタレントとしてスタートを切った藤井直樹(24)を取材し、芯の強さがにじむ姿や言葉に触れ、冒頭に記した思いに駆られた。
藤井はジュニアでのグループ活動を経て、7月からSTARTO ENTERTAINMENTのソロタレントとして活動を開始。取材機会があったのは7月中旬。まだ日も浅かったが、今後の方針を尋ねると「1本にしぼろうとは思っていないですし、いろんなことに挑戦していきたいです」と思い描いた。新しい世界線を想像して声を弾ませる一方、歌って踊る、ステージ活動への思いはひときわ。芝居や番組出演、仕事への熱意も持ちながら、その上でステージは「一番大切にしたいポイントかなと思います」と明かした。
ダンスやエンターテインメントが好きで事務所に入り、キャリアを積んできた。思いの強さからか、語る声はそれまでよりも1トーン低くなった。「アイドル(活動)しないのかな? なんて意見も結構あるのかなって。そこはそう思わせてしまっているのは悔しいなとは思うんですけど、歌って踊るアイドルを辞めたわけでもないですし。どうかネガティブにならないでくれたら良いなってすごく思っています。そこは信じて欲しいです」。グループ時代はダンススキルの高さや温厚な人柄で、根強いファンも多かった。「どういう形になるかは分からないけど、歌って踊ってっていうパフォーマンスは約束したいなと思っています」。アイドルの「藤井ちゃん」を待つファンを想像しながら口にしたように見えた。
23日“開幕”の主演舞台「あの夏、君と出会えて~幻の甲子園で見た景色~」では、困難を経験した主人公を演じている。藤井本人は困難に遭っても後ろ向きに捉えないタイプという。「どう進んでいこうってことしか考えていないから、そこを挫折だとかネガティブに捉えるってことはないかも知れないですね。ただ、そういう道だったっていう。それが険しかったのかなって後々気が付くことはあるかも知れないけど、その時見ている道はその道でしかない。意外とポジティブな方ではあるかも知れないですね」。しなやかでたくましい、藤井の活躍を注目して見ていきたい。【望月千草】