吉永小百合「てっぺんの向こう」サンセバスチャン映画祭で初披露 若葉竜也「ドサ回りしたい」

サンセバスチャン映画祭に参加する「てっぺんの向こうにあなたがいる」出演の若葉竜也(C)2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会

吉永小百合(80)の主演映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督、10月31日公開)が、19日にスペインで開幕する第73回サンセバスチャン映画祭のオフィシャルセレクションに選出された。

日本公開に先駆けて世界初お披露目となるスペシャルスクリーニングに合わせて、阪本順治監督(66)、吉永が演じた多部純子の息子真太郎役の若葉竜也(36)、純子のモデルとなった登山家・田部井淳子さんの実子で、真太郎のモデルにもなった進也さんのスペイン入りが決定した。

阪本監督にとって「顔」がコンペティション部門に出品された00年以来、25年ぶりのサンセバスチャン映画祭への参加となる。同監督と若葉は、コメントを発表した。

阪本順治監督 25年ぶりのサンセバスチャン映画祭。今もあの美しい海や美味しい料理、そして人々の温かみを覚えています。そして、「てっぺんの向こうにあなたがいる」が、自然豊かなサンセバスチャンの地で上映されることに、格別の喜びを感じています。大自然に抱かれ、豊かな人生を希求する人々の物語だからです。皆さんの反応が楽しみです!

若葉竜也 大衆演劇のドサ回りから、サンセバスチャン映画祭にたどり着くなんて想像もしていませんでした。世界的な映画に出たいという欲求があまりない僕は、「日本の映画」を世界にもっていく。と言うことに喜びを感じています。この映画はもちろん、日本映画をもって各国をドサ回りしたいと思います。

「てっぺんの向こうにあなたがいる」は、吉永にとって124本目の映画。女性として初めて世界最高峰のエベレスト登頂に成功した、田部井さんの15年の著書「人生、山あり“時々”谷あり」(潮出版社)を原案に、吉永は田部井さんを元にした多部純子を演じた。阪本監督とは、12年「北のカナリアたち」以来13年ぶりに再タッグを組んだ。

吉永は田部井さんと、12年にTBSラジオ「こんばんは 吉永小百合です」(日曜午後10時半)で対談。田部井さんは16年10月に腹膜がんのため77歳で亡くなったが、その3カ月前に高校生と富士山に登ったのが人生最後の登山となった。そうした事実を踏まえ、24年8月にクランクインした撮影中、79歳だった吉永が田部井さんにならい、耳にピアスの穴を開けたことも話題となった。

純子の青年期を、のん(32)が、佐藤浩市(64)が、田部井さんの夫政伸さんをモデルにした夫の正明、正明の青年期を工藤阿須加(34)が演じた。

元読売新聞記者の北村節子さんがモデルとなった、純子の山仲間で親友の編集者北山悦子を天海祐希(58)が演じた。

◆「てっぺんの向こうにあなたがいる」 1975年(昭50)エベレスト山頂に一歩一歩、着実に向かう多部純子。日本時間16時30分、純子は女性として初の世界最高峰制覇を果たした。しかし、世界中を驚かせた輝かしい偉業は純子と友人、家族たちに光を与えると共に深い影も落とした。晩年、純子は余命宣告を受けながらも「苦しい時こそ笑う」と家族や友人、周囲を、その朗らかな笑顔で巻き込みながら人生をかけて山へ挑み続けた。登山家として、母として、妻として、1人の人間として、純子が、最後に「てっぺん」の向こうに見たものとは…。