是枝裕和監督(63)の新作「箱の中の羊」(26年公開)に女優綾瀬はるか(40)と千鳥の大悟(45)が主演し夫婦を演じることが28日、分かった。大悟は11年の映画「漫才ギャング」で俳優デビューしたが主演は初。世界的に高く評価される是枝監督作品での主演に「楽しみは楽しみですが、大丈夫なんかな“ワシ”ってほうが大きいです」と吐露。「日頃は笑ってもらうお仕事をしていますが、大悟が出た、しゃべった、現れたで笑われないように頑張りたい」と意気込んだ。
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大悟の大抜てきは是枝監督自らの発案だ。11年「奇跡」で少年兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」を主人公の兄弟役で起用したことはあるが、ここまでの大物芸人を主演に起用した例はない。「存在感があり、歩き方が独特で、人間味があってすごくいい顔をされています。70年代の日本映画界にいた俳優さんのような顔」と起用理由を説明した。
「箱の中の羊」は「最新のテクノロジーで死者をよみがえらせる」という発想が是枝監督の出発点となった。昨春に中国で死者のよみがえりビジネスが人気という記事を読み、秋にビジネスをしている人に会い原案・脚本から手がけた。そう遠くない未来が舞台で、建築士の甲本音々と工務店の2代目社長健介の夫婦がヒューマノイドを息子として自宅に迎え入れる物語。
撮影は今月から始まった。是枝監督は「芸人さんやミュージシャンには勘が良く、間合いの取り方がうまく、掛け合いのお芝居が上手な方が時々いらっしゃいますが、大悟さんはまさにそうでした。勘が当たりました。撮影現場の中で自分なりの表現を見つけてらっしゃるから、とてもすごいと思います」と絶賛した。
大悟は「『大悟さん、そんなにきっちりセリフ覚えなくても、僕が現場で耳打ちする感じでそれをそのまま自分なりにやっちゃってください』と言っていただきました」と是枝監督の演出を明かした。同監督は設定のみ与え、その場で生まれた感情を大事にする子役の演出が世界的に評価されており、大悟は「監督がこれまで子役に使ってた手法らしくて…。そうおっしゃっていただいて自由にやっていいんだなって、非常に気持ちが楽になりました、今のところは」と語った。
綾瀬と最初に会った際「ごめんね、ワシがダンナ役で」と告げると優しく笑われたという。「本当にあのままというか、非常に明るい楽しい人でとても良かったです。ただただかわいく、ただただ遠くから見ています」と明かした。
○…綾瀬は、15年のカンヌ映画祭(フランス)コンペティション部門に出品された「海街diary」以来の是枝組への参加に「久しぶりですが、変わらずとても和やかな空気が漂う現場でした」と喜びをかみしめた。同監督も「久しぶりの綾瀬さんは、相変わらずチャーミングでとてもすてきです」と再タッグを喜んだ。
「一番楽しみ」という大悟との夫婦役での共演に期待通りの感触を得ている。「始めはわだかまりがある2人がヒューマノイドの子供を迎え、さまざまなことが起き、また心が通い合っていくというお芝居を大悟さんとしていく中で、音々自身がどう成長していくのかとてもワクワクしています」。大悟について「テレビの中と印象そのままで、お会いした際『ごめんな、俺が夫で』と言われ『えーそんな!』って。とてもシャイな感じがしましたし、とてもすてきな方だと思いました」と話した。