一夜限りの超豪華フェスに9000人が心を熱くした。
桑田佳祐(69)が12日、日本武道館で「TOKYO FM 開局55周年×『桑田佳祐のやさしい夜遊び』放送30周年 九段下フォーク・フェスティバル’25」を開催。あいみょん(30)、Mr.Children桜井和寿(55)、竹内まりや(70)、原由子(68)、THE YELLOW MONKEY吉井和哉(59)がサプライズで登場し、ギターの音色と歌声を秋の武道館に響かせた。
◇ ◇ ◇
文化“祭”と呼ぶにふさわしい夢の顔がそろった。ギター1本で楽しめるフォークへの愛とリスペクトを込めたスペシャルイベント。レギュラーラジオ番組が30周年を迎えた桑田が自ら発案したフェスは、吉田拓郎をカバーした「今日までそして明日から」でスタートした。「大したゲストは来ないよみたいなことを散々申し上げたんですけど、全部うそです!」。開演まで伏せられていたゲストたちを次々に呼び込んだ。
桑田が「今日はフォークしかやりません。ですから皆さんはロックを聞かない」と意味ありげに語りかけると、先陣を切ってあいみょんが登場。「君はロックを聴かない」を歌い上げた。さらに桜井がステージに現れ、熱い握手を交わす。「お招きいただき、ありがとうございます! この日のために一生懸命、練習してきたんです」。ミスチルの「HANABI」を熱唱した他、95年に桑田佳祐&Mr.Children名義でリリースした名曲「奇跡の地球」を19年ぶりに披露。間奏で肩を組み、手を取り合った。
普段はサザンオールスターズでピアノを担当している原も、この日はアコギを下げたフォーク女子に。一転して力強い演奏が流れ、イエモンの「太陽が燃えている」のイントロに合わせて今度は吉井が舞台に上がった。昭和の雰囲気が演出される中、桑田とデュエットやユニットでフォークの名曲を次々と歌い上げた。
まだまだ終わらない。最後には、桑田夫妻と夫婦で親交の深い竹内が「元気を出して」で温かく伸びやかな歌声を届けた。テレビ出演以外で、桑田と同じステージに立つのは初めて。「佳ちゃんとはデビューも結婚した年も一緒。弟みたい」と笑い、「こんなすてきなメンバーでできるなんて、佳ちゃんの人徳ですよね」。サザンの「涙のキッス」、桑田と原がコーラスで参加した竹内の「静かな伝説」を3人で初披露した。
鳴りやまない拍手に応え、アンコールでは6人が1列に並んでフォークの原点、ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」を熱唱。桑田は「またどこかで近いうちにお会いしましょう。『良いお年を』にはまだ早いか! ばいば~い!」と笑顔で手を振り、全29曲、3時間の宴に幕を下ろした。【鎌田良美】
○…シンガー・ソングライター田内洵也(36)が前座を務めた。「場違いかもしれませんが、1曲歌ったら夜の流しに戻りたいと思います」と話し、持ち歌の新録「深川のアッコちゃん」を歌唱した。田内はバーで客のリクエストに応じて歌う“流し”の歌手。常連客だった桑田と17年に出会い、今春「おれが1曲、面倒みてやるよ」と声をかけられた。桑田が夏螢介名義でプロデュースした同曲は、11月19日にタワーレコード限定シングルとして発売されることも発表された。