高山厳がソロデビュー50周年ライブ 結成に参加のバンバン「『いちご白書』をもう一度」も披露

ソロデビュー50周年ライブを行った高山厳

「心凍らせて」の大ヒットで知られる高山厳(74)が26日、東京・目黒BLUES ALLEY JAPANで「ソロデビュー50周年 弾き語りライブ」を開催した。

高山は71年に、ばんばひろふみ、今井ひろしとフォークグループ、バンバンを結成。72年に高山(当時は本名・高山弘名義)が作詞作曲した「何もしないで」でデビューした。その後「自分の力を試してみたい。自分の音楽を追究したい」と脱退。75年7月に「忘れません」でソロデビューした。

高山は「なのでキャリアは50年プラス3年です。アマチュア時代から今に至る足跡が分かる選曲にしました」と話した。

オープニング曲「愛の言葉」は、生バンドが流行っていた時代に、地元・大阪でアマチュア5人バンドのボーカルとして、プールサイドなどで歌っていた曲。18歳の時だった。「夜は京都のナイトクラブで歌う、そんな生活でしたね」と懐かしんだ。

バンバンの「『いちご白書』をもう一度」も歌った。同曲は高山が脱退後に、荒井由実(現松任谷由実)が提供して大ヒットした。発売は高山のソロデビューの1カ月後で、オリコンのヒットチャート1位に駆け上がった。

高山はかつて「一緒にやった仲間のヒットを喜ばねば、と思いつつも、つらかったですね」と心境を吐露した。今は、何のわだかまりもなく歌える。「落ち込む時は落ち込むんですけど、僕は転換が早いんです。バンバンが『お前も頑張れ』と言ってくれていると思いました」と振り返った。

高山は3人組アリス(谷村新司さん、堀内孝雄、矢沢透)と一時期同じ事務所に所属していた。ヒットする前、事務所に一緒に寝泊まりした仲だった。その谷村さんが23年10月8日に、74歳で死去した。

この日は追悼の思いを込めて、アリスの出世作「今はもうだれも」を思いを込めて歌った。「実はレコーディングで(高い音域の)コーラスがいないということで、急きょ、僕が入ったんです」と、しんみりと思い出を語った。

そして、高山の人生を変えたヒット曲「心凍らせて」(92年)。有線放送から流れる高山の歌声を聴いた作詞家の荒木とよひさ氏が、その独特の表現力に興味を持ち「誰が歌っているの?」と調べた。これがきっかけで「心凍らせて」(作詞・荒木とよひさ、作曲・浜圭介)が生まれた。

♪心凍らせて 愛を凍らせて 今がどこへも 行かないように

フォークソング路線から歌謡曲路線(アダルト・ニューミュージック)に変えた時期で、93年にかけてロングヒット。同年の第26回全日本有線放送大賞グランプリ、第35回日本レコード大賞作詞賞を獲得。第44回NHK紅白歌合戦初出場も果たした。

オリコンが発表した「平成の演歌・歌謡シングル売り上げランキングTOP10」によると、「心凍らせて」は<1>「千の風になって」(秋川雅史)<2>「孫」(大泉逸郎)<3>「こころ酒」(藤あや子)に次いで、4位にランクインするロングヒットとなった。

高山は「ソロデビューから18年かかりました。間違いなく、僕の人生を変えてくれた曲です。僕は(音楽の)職人なんです。脇見をせずに突っ走るので、失敗することもありました。でも、やっとリラックスして(ライブを)できるようになったなと感じます。これからも前に進むことだけを考えて、やっていきたい」と話した。

アンコールも含め各時代の19曲を、心を込めて歌った。満席のファンから大きな拍手と歓声を受けた。50年プラス3年の、集大成ライブだった。【笹森文彦】