【東京国際映画祭】吉永小百合が33年ぶりに登場 着物の帯には登山家の田部井淳子さん

オープニングセレモニーで特別功労賞を受賞しあいさつをする吉永小百合(撮影・小島史椰)

第38回東京国際映画祭が27日、開幕した。「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督、31日公開)主演の吉永小百合(80)が、オープニング作品の主演としては92年「天国の大罪」(舛田利雄監督)以来33年ぶりにレッドカーペットに立った。「てっぺん-」で演じた主人公のモデルになった、登山家の田部井淳子さんの写真を帯の柄に入れ込み「ご一緒に、この夜を楽しみたいと、この帯にお写真をお借りして参りました」と、ひときわ深い思いを口にした。

帯の後ろには、田部井さんが75年5月16日に女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した際に撮影したという写真が彩られていた。吉永は「『月とエベレスト山』という、田部井さんが登られた当初にお撮りになった写真を許可をいただいて生地を作ることができました」と生地から帯を作り上げたと明かした。

12年にTBSラジオ「今晩は 吉永小百合です」(日曜午後10時半)で対談し意気投合。24年8月にクランクインする前「役に没頭するために開けるしかない」と、16年に亡くなった田部井さんのようにピアスの穴を開けた。生前も、撮影中も、主人公・多部純子の青年期を演じた、のん(32)と阪本監督(65)を伴ったこの日も、田部井さんと一緒に晴れ舞台に立った。

オープニングセレモニーでは、62年「キューポラのある街」(浦山桐郎監督)など5本の映像が流れる中、女優として初めて授与された特別功労賞も田部井さんと受け取った。「これからも1歩1歩、映画の道を歩んでいけましたらと願っております」と映画と共に生き抜くと誓った。【村上幸将】

【東京国際映画祭】吉永小百合は着物で帯に田部井さん のんはデコルテ露出黒ドレス姿/写真特集