上方落語協会員の原点「島之内寄席」が約5年半ぶり復活、笑福亭鶴瓶も育った場所

「島之内寄席」の思い出を語る(左から)笑福亭仁智、桂米紫、月亭遊方、桂春若(撮影・阪口孝志)

上方落語協会会長の笑福亭仁智(73)、落語家桂春若(73)月亭遊方(61)桂米紫(51)が28日、大阪市の天満天神繁昌亭で「島之内寄席」再開会見に出席した。

島之内寄席は1972年、上方落語協会会長だった6代目笑福亭松鶴さんが戦後長らく、落語の定席がなかった上方落語の寄席として開場。島之内教会で月5日間の落語会を行い、上方落語の復活の象徴として大いににぎわった。笑福亭鶴瓶が駆け出しの頃に、育っていった場所でもあった。

その後、場所を転々としながらも「島之内寄席」の名前を守り続けてきたが、20年にコロナ禍の影響で休演。約5年半、開催されてこなかった。

島之内寄席を後世に継いでいくため、仁智会長が遊方と米紫を委員長に指名し、再開を模索。さまざまな制約があり、島之内教会での開催はならなかったが、島之内の一角に当たる松竹芸能の本拠地、DAIHATSU心斎橋角座で毎月第3土曜に開催する形で復活が決まった。

仁智会長は「噺家(はなしか)みんなの思い出がある会。繁昌亭、(神戸新開地)喜楽館がお客さんでいっぱいになっても忘れてはいけない場所、上方落語協会員の原点と言っても過言ではない場所。協会挙げて島之内寄席を盛り上げていきたい」と喜んだ。

復活1回目は11月8日。開業当時のことをよく知る桂福團治、月亭八方、桂雀三郎、仁智が座談会を行うほか、八方、雀三郎、仁智、桂文五郎の落語が予定されている。

前座に若手が登場するものの、基本的には芸歴30年以上の噺家に出演してもらうつもりだといい、遊方は「深みのある硬派なネタをと思っている。演者は間違いない人を選んでいるので、4つの厚みのあるオムニバスとして落語を楽しんでもらえたら」と内容に自信を見せていた。