吉永小百合(80)が10日、東京・TOHOシネマズ日本橋で行われた124本目の映画となる主演作「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督)大ヒット御礼舞台あいさつに登壇し、10月31日の公開後「1度だけ、こっそり見ました」と、映画館で観客として鑑賞したと明かした。
その上で「ムビチケを持って行きましたが、どうやって発券したらいいか…とオロオロしました。前回も今回も、そう。困った方もいると思いますが、会社の方で改善してくださると思う」と、シニア世代にとってシネコンを中心とした現代の映画館での鑑賞が楽ではないことを示唆した。一方で、観客には「もう少し笑ってもらえれば…」とリクエストした。
「てっぺんの向こうにあなたがいる」は、女性として初めて世界最高峰のエベレスト登頂に成功した登山家・田部井淳子さんの15年の著書「人生、山あり“時々”谷あり」(潮出版社)が原案。吉永が田部井さんを元にした多部純子、佐藤浩市(64)が田部井さんの夫政伸さんをモデルにした、純子に献身的に寄り添う夫・多部正明、吉永が演じた純子の青年期をのん(32)、正明の青年期を工藤阿須加(34)が演じた。
作品は、世界各国の映画祭で上映され、スペインで開催されたサンセバスチャン映画祭のオフィシャルセレクションに選出され、上映された。上映には田部井さんの長男田進也さん、進也さんをモデルにした長男真太郎を演じた若葉竜也(36)と阪本順治監督(67)が参加。その際、観客から笑いが起きたことを引き合いに、吉永は「サンセバスチャンでは、笑いが起きたと聞きました。もう少し笑ってもらえれば。お父さん(佐藤)との掛け合いのところは、楽しんで見てもらえたら」と呼びかけた。
この日は、2日付で紫綬褒章を受章した阪本監督を祝福し、吉永は自宅のワインセラーから持参したワインを贈った。フランスの高級ワインのシャトーマルゴー1996年で「ご自分の作りたいものを、ずっと我慢して地味に地味に作られ『せかいのおきく』のような素晴らしい作品を作られた.今回、ご一緒でき、うれしいし(受章は)バンザーイという気持ち」と祝福した。
阪本監督と11作の映画を作り上げた佐藤は「初めて会った時に、勲章をもらえるような監督になるとは思わなかったよ。年金、もらえるの?」と問いかけた。同監督が「もらえません」と返すと「な~んだ…」と笑った。