大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏が18日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)に生出演。存立危機事態を解説した。
存立危機事態とは、密接な関係にある他国が武力攻撃を受け、日本の存立が脅かされ、国民の生命などに明白な危険があるなどの要件を満たした場合を指す。
高市早苗首相が7日の衆院予算委員会で、台湾有事が集団的自衛権行使の対象となる「存立危機事態になり得る」と答弁。「存立危機事態」をめぐってさまざまな解釈が行われている。
橋下氏は「存立危機事態で高市さんが失敗してしまったのは、武力攻撃が誰に発生することかっていう。ここが一番重要で、高市さんがはっきり言わなかったんですよ」と切り出した。
「日本に対しての武力攻撃だったら、個別的自衛権でもちろん武力行使できるんです」とした上で「日本に対する武力行使じゃなく、じゃあ誰に対してなのか?をはっきり言わなかった」と指摘。「国会議員の皆さん、先週末、中国問題に詳しいとされる国会議員に僕が質問したら『それ台湾です』って言うんです。結局、中国が台湾に攻撃することによって、何となく台湾を守るためにね、日本が武力行使をするようなイメージ。各新聞社の世論調査にそこははっきり書いてないので。高市さんの発言を賛成とする人も半分ぐらい、世論調査で出てるんですが、ここ皆さん、はっきり認識されてるのかなと」と投げかけた。
そして「中国が台湾を攻撃して、存立危機事態ではないんですよ。というのは台湾っていうのは日本は台湾を国家承認してませんから国じゃないんです。地域なんです。今ここで言われてるのは、中国が台湾を攻撃することによって、米軍が出てくる。米軍が出てきた時に、米軍がやられてしまう。その時に米軍を助けるというよりも、米軍と一緒になって、最終的には日本のためになんですけど、米軍と一緒にやることが、存立危機事態なんです」と語った。
そして「どうも、高市さんの発言や世論調査の状況をみても、台湾がやられた場合、台湾を助けるために存立危機事態なんてことを言ってしまうと、これは外交的には大変な問題です」と指摘した。「台湾を守る話なのか、アメリカと一緒にやる話なのか、はっきりさせないといけない。ごっちゃになってる。国会議員すら間違っている人も多かった」と語った。
高市氏は7日に「例えば、その海上封鎖を解くために、米軍が来援する、それを防ぐために何らかの他の武力行使が行われる事態も想定される」と語っている。橋下氏は「米軍が来援する」の一文を引用し「テレビメディアなんかは、この発言があまり出てこないです」と補足した。
高市氏の発言に対し、中国の駐大阪総領事、薛剣氏がXで「その汚い首は一瞬の躊躇(ちゅうちょ)もなく斬ってやるしかない」などと投稿(現在は削除)したとして、木原稔官房長官が、中国に抗議したことを明らかにしている。一方、中国も外務省、国防省などを通じ高市首相の発言について反発するなど、波紋が広がっている。さらに外務省がSNSを通じ、日本への渡航自粛を当面自粛するよう厳重な注意喚起を行っている。