8代目尾上菊五郎悲痛「本当に現実になってしまうとは」、片岡亀蔵さんへの思い胸に「前に進む」

京都・八坂神社で「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」の成功祈願法要を執り行った尾上菊五郎(右)と尾上菊之助(撮影・阪口孝志)

8代目尾上菊五郎(48)、6代目尾上菊之助(11)が25日、京都市の八坂神社で襲名披露「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」(12月1~25日、京都南座)の取材会に出席。24日に東京都足立区で発生した火災により死亡した歌舞伎俳優の片岡亀蔵(かたおか・かめぞう)さん(本名片岡二郎=かたおか・じろう)をしのんだ。亀蔵さんは同公演に出演予定だった。

菊五郎は「胸が締め付けられる思いがいたします」。10月の名古屋・御園座「京鹿子娘道成寺」「鼠小紋春着雛形(ねずみこぞうはるぎのひながた)」で共演し、「最後が鼠小僧の私のおとっつあんの役で、1番最後に鼠小僧と交わす言葉が『これがこの世のお顔の見納め』ってセリフを2人で分け合って、亀蔵さんが引っ込んでいかれるんですけど、まさかそれが本当に現実になってしまうとは思ってもみませんでした」と唇をかんだ。

亀蔵さんとは若い頃から、古典、新作と一緒に演じてきた。「亀蔵さんが残してくださった舞台に対する真摯(しんし)な思い、真摯な姿勢で我々の襲名を支えていただいたので、その姿勢を我々も見習って精進していきたい」と話し、公演に向け「亀蔵さんも見守ってくださると思うので、意思、気持ちを大事に前に進んで参りたい」と誓っていた。