【全文】高市首相を「こんなバカ」呼ばわりの人気ロッカーが長文で謝罪「感情的で稚拙」経緯説明

声明文1(マヒトゥ・ザ・ピーポーのXから)

ロックバンドGEZANのフロントマン、マヒトゥ・ザ・ピーポーが1日までにX(旧ツイッター)を更新。高市早苗首相をめぐる投稿を謝罪した。

11月22日に、高市首相がG20ヨハネスブルグ・サミットに向かう途中で発したポストを引用した上で「マジでシンプルになんでこんなバカが国のトップなの?センス磨いてやるからGEZANの武道館こいよ。前売りかいとくから」とつづっていた。「先日の投稿について」とポスト、長文で声明を発表。「先日の投稿でバカと書いた部分は感情的で稚拙だった。対象が誰であっても適切な言い方ではなかったと思う。あの投稿に中国政府を擁護する意図はなく、主語の全てはわたしで、音楽の現場を通して繋がった個人史の中でどうしても浮かんだ顔が多すぎたこと、それが奪われかけている現状への危惧が感情的な言い方になった理由です」と書き出した。

その上で「不快な想いをした人、ファンのみんな、心配をかけた友人、申し訳ない」と謝罪。自身のポストにより誹謗中傷が来ていると明かし「これに関しては一切、認めることができない。誰一人として他者の自由を奪う権利はない。極端な解釈と思うかもしれないが、その図式は戦争へと繋がっていく。お前のバカという発言にも分断の構造が含まれているじゃないかという指摘を理解した上でそれでも言いたい。全ての戦争に反対」と主張した。

GEZANは4人で構成されたロックバンド。現在は東京で活動中。

 

◇  ◇  ◇  

以下、発表全文。

先日の投稿について

先日の投稿でバカと書いた部分は感情的で稚拙だった。対象が誰であっても適切な言い方ではなかったと思う。あの投稿に中国政府を擁護する意図はなく、主語の全てはわたしで、音楽の現場を通して繋がった個人史の中でどうしても浮かんだ顔が多すぎたこと、それが奪われかけている現状への危惧が感情的な言い方になった理由です。

わたしは音楽の可能性をじている。歴史や先入観できつく絡まった糸が音楽を通した交流の中でほどけていく瞬間に何度も立ち会った。中国のフェスで日本人である我々への抗議のフラッグがライブ中にあがって落ち込んでいた時もたくさんの励ましのメールを現地からもらった。

「今の若い世代はこんな考えの人ばかりじゃない。」

過去はもう変えられないが、未来の関係はこれから作っていけるのだという希望にも似た実感だった。中国で計画された予定がなくなった時、それらの実感は怒りにすりかわり、瞬間我を忘れた。

不快な想いをした人、ファンのみんな、心配をかけた友人、申し訳ない。

わたしは有名人でもカリスマでもなく(自分で言ったことない)

間違いも誰かを傷つけもする普通の人間です。

わたしに寄せられた複数のメールには「殺すぞ」や「バンドができないようにしてやる」といった内容のものも多くあった。これに関しては一切、認めることができない。誰一人として他者の自由を奪う権利はない。極端な解釈と思うかもしれないが、その図式は戦争へと繋がっていく。お前のバカという発言にも分断の構造が含まれているじゃないかという指摘を理解した上でそれでも言いたい。

全ての戦争に反対。

双方が歩みよれる方法をわたしの音楽、全存在をかけて今後も求めていく。わたしにはどう目を凝らしても国境線が見えない。それが何色の血でも、どこから来た人であっても、人間であるという事実以外が見えてこない。望んだのは対立ではないから自分のバカな発言が余計に悔しく、ただのむき出しの自分がこれを書いています。

今回、わたしが炎上したことで発言することを必要以上に恐れないでほしい。発言自体は本来自由であらゆる方向に開かれているべきだから。

よりいっそう複雑な時代に突入したことを今身をもって体感しているが、わたしの自由もあなたの自由も奪われていい正当な理由はどこにも存在しないことを忘れない。忘れないでほしい。

わたしを殺すな。わたしはバンドをやる。

そして音楽をやる以上、関わる全ての人をぶち上げるつもりでやる。全てにはわたしと考えのちがうあなたたちも含まれる。わかりあえない人同士でも生きていける世界がいいよ。

この文章が正しく読まれることを望んでいます。

マヒトゥ・ザ・ピーポー