唐沢寿明(62)が映画「ミステリー・アリーナ」(26年5月22日公開)で、堤幸彦監督(70)と09年の映画「20世紀少年-最終章-ぼくらの旗」以来、約15年ぶりにタッグを組むことが15日、分かった。
劇中で全国民が熱狂する生放送の推理クイズ番組「ミステリー・アリーナ」の司会者を演じる。「こいつ狂ってるな とすごく感じたので」と、堤監督に「アフロでいいんじゃない?」と自ら提案してキャラを作り「見た目で最初は誰か分からないんじゃないかな」と笑った。
「ようこそ、ミステリー・アリーナへ!!」と叫ぶ司会者・樺山桃太郎の目はつり上がり、カッと見開いた瞳は異様な輝きを放っていた。難攻不落の推理問題に正解者が現れず、キャリーオーバーで賞金が100億円に膨れ上がった中、出題された「嵐の中、孤立した洋館で起きた殺人事件」にえりすぐりの6人の解答者たちが挑む。そんなスタジオを、樺山はハイテンションで盛り上げ、毒舌で解答者をあおりにあおり、よどみなく番組を進行する。
「ミステリー・アリーナ」は、16年に国内のミステリーランキングを席巻した、深水黎一郎氏の同名小説の実写化作品。唐沢は「私が演じる樺山桃太郎はちょっとクレイジーなクイズ番組の司会者。原作を読んでいて、なるべく、その部分を表現しようと演じました」と役どころを評した。そして「やっぱり『20世紀少年』でご一緒した堤監督と聞き、撮影が楽しみでした。原作はこれぞミステリーという、先が読めない作品で本当に面白くて、この原作を映画に落とし込むのはなかなか難しいと思いました。この原作と堤監督なので、普通の作品にはならないだろうなと思っていました」と堤監督との再タッグへの思いを語った。
堤監督は「深水先生の原作には、あらゆるミステリーの魅力を知り尽くしていて、世界のシステムを睥睨(へいげい)する膨大なインテリジェンスがある。そして、いただいた脚本は見事に原作の魅力を映画的にリミックスしたクリエイティビティがあった」と、原作を脚本の質の高さを強調。「さて困った。私の演出的知見で太刀打ちできるのか。風味としての『コメディー性』とミステリーの持つ『構造性』、さらに本作独自の『秘密』、それらを統合する鍵を見いださなかった」と映画化に苦慮したと明かした。
その上で「だが、ある日の主演・唐沢寿明氏の一言で全てが視えた! 『アフロでいんじゃない? 樺山の頭』なんだと? アフロ! その瞬間、全てのビジュアルが降ってきた!」と唐沢の提案で壁を突破できたと明かした。唐沢が演じる樺山のルックスは、ティアドロップのサングラスにアフロヘアー、白いスーツの装いとなった。堤監督は「方向の違うたくさんのエンタメ的要素を統合する魔法の頭髪・アフロ! それを旗頭に自由に走り切った、その成果をぜひご覧いただきたい!」と自信を口にした。
樺山は「見事、正解すれば賞金100億円!」「天国か地獄か、あなたの推理はどっち」と指をさして回答者をあおり「シンキングタイム、スタート」と視聴者に問いかける。唐沢は「クイズ番組のパネラーとして出演される俳優の方々も柔軟性があって、自分では予想していなかったお芝居になったり、それを見た監督が演出を変えたりと楽しく面白い撮影でした」と撮影を振り返った。その上で「この作品は、年に1度の壮大なクイズ番組のお話です。このクイズ番組の中に壮大なミステリー作品が絡んでおり、その話がメインかと思いきや、最後の最後にとてつもないさまざまなことが起こっていきます。原作を読んだ方も、読んでいない方も楽しめる、見応えのある作品になっていると思います! ぜひ劇場でお会いしましょう!」と呼びかけた。原作の深水氏は「映像化は絶対に無理だろうと思いながら書いていた作品なので、それが実現したことに作者が一番びっくりしています。主役の樺山桃太郎は癖が半端なく強い人物ですが、唐沢さんの怪演に期待しています!」と語った。