大阪国際文化芸術プロジェクト「壽 初春歌舞伎特別公演」(来年1月7~25日、大阪松竹座)の記念トークイベント「映画『国宝』と『京鹿子娘道成寺』」が17日、大阪松竹座で行われ、歌舞伎俳優中村鴈治郎(66)、中村壱太郎(35)、李相日監督(51)が登壇した。11日に米ロサンゼルスで行われたトム・クルーズ主催「国宝」上映会の裏側を明かした。
国宝は第98回アカデミー賞の国際長編映画賞とメーク・ヘアスタイリング賞の2部門で最終候補に残った。李監督は「アカデミー賞の日本代表になったが、そこからがたいへんです」と明かした。
最終候補にたどり着くまでに李監督が「トム・クルーズに見て応援してもらえれば」と東宝関係者に要望し、「正規ルートでお伝えした」ところ、トム側が快諾し、自宅で鑑賞した翌日に「この映画はあらゆる面が特別だ。できることはやりたいとおっしゃっていただいた」と話した。その後、急きょ、ロスで上映会を主催することになった。
トムからの返答を受けたとき、李監督は北アフリカのチュニジアに暮らす「国宝」のカメラマンを訪問中。カメラマンの運転でサハラ砂漠に着いたばかりだったが、「トムが明後日に会いたいと言っている」と連絡があり、急きょ、砂漠から引き返してロスに飛んだという。
急きょ、駆けつけた李監督に「映画の感想を矢継ぎ早に…。圧がすごくて、1個、1個、何がすごいかとフルパワーだった。気が遠くなってしまった」と感謝した。上映会の舞台あいさつが終わってもトムの“熱弁”は続いたという。
計1時間ぐらいの“熱弁”だったが、李監督は「トム・クルーズの時給ていくらだったかな」と話すと、会場は大爆笑。トムの大応援に「この件に関しては、ノーギャラです。でも、もし時給に換算したらすごいことになる」と話し、米国の関係者によれば「トム・クルーズはこういったことを1つの映画のために、やることはない」と聞いたという。