「国宝」が歌舞伎座で異例の大晦日特別上映会 吉沢亮は和装で花道を歩き、舞台からの景色に感激

映画「国宝」歌舞伎座大みそか特別上映会で舞台あいさつを行う吉沢亮(撮影・清水貴仁)

実写日本映画興行収入(興収)記録を22年ぶりに更新した「国宝」(李相日監督)の大晦日特別上映会が、都内の歌舞伎座で行われた。主演の吉沢亮(31)は、劇中で演じた歌舞伎俳優・立花喜久雄を思い起こさせる和装で花道を歩いて登場。1年半にわたり、時には死ぬ気で歌舞伎の稽古を積んだだけに「何度も足を運び、学ばせて頂いた歌舞伎座の舞台上からの景色を見せて頂けるとは思ってもみませんでした。光栄でございます」と感激した。

松竹が運営する歌舞伎座では、13年4月の新装会場後、同12月に松竹出身の山田洋次監督の「小さいおうち」の上映を行ったことはあるが、競合他社の東宝が配給する映画を上映するのは前代未聞だ。出演した寺島しのぶ(53)は自身、七代目尾上菊五郎(83)の長女だけに「東宝の映画を上映できる奇跡が、私が生きている間に実現できたことは一生、忘れない」と熱く語った。吉沢と横浜に歌舞伎を指導し、出演もした中村鴈治郎(63)も「はにかむような、うれしいような、どうしていいか分からない、初めての気持ちで花道を歩いた」と振り返った。

6月6日の初日から前日30日までの208日で、興収184億7000万円、動員139万8000円を突破し、1月から4Kアップコンバート版で上映することが発表された。李相日監督(50)は「この映画が20、30、40年たっても、ベストな状態で残ることが保証される。全ては、もうかったから。皆さんのおかげ」と観客に感謝した。

【村上幸将】