元テレビ朝日のフリーアナウンサー小川彩佳が13日、キャスターを務めるTBS系「news23」(月~金曜午後11時)に生出演。テレビ朝日系「ニュースステーション」などで活躍した久米宏(くめ・ひろし)さんの訃報を伝えしのんだ。
小川は「テレビ朝日時代、アナウンサーだった時に、『ニュースステーション』の後に続いた『報道ステーション』を担当していましたけれども、徹底して、視聴者の皆さんに、どうしたら分かりやすく、また面白く興味深くニュースを見てもらえるか。そのためにはどういった道具を使って、どういった演出をしていくのか、というのに、とことんこだわっていく、というところは引き継がれていたように感じますね」と振り返った。
番組では、久米さんが自著で「『ニュースを伝える立場』ではなく『ニュースを見る側』に立つことを第一とした」との姿勢を示していたことを紹介。小川は「本当に突きつけられる言葉ですし、私もニュースの向き合い方に迷う時、もし今、久米さんだったらどんな言葉で、どんなたたずまいで、このニュースを伝えていらしたかな、と思いをめぐらすことがあって。情けないんですけど、ついすがってしまうキャスターのお一人でもあるんです」と胸中を吐露した。
藤森祥平アナから「いいんじゃないですか」とフォローされると、小川は「情けないなと思ってしまいます。でもそんな時に、整った言葉だったり、取り繕ったり、擦り切れた言葉、予定調和ではなくて、生きた言葉や、生きた表現を探り続けてきたのが久米さんだったようにも思うんですよね。そうした営みというのを諦めずにいたいな、というのを今日あらためて、久米さんの訃報に触れて感じました」と熱弁。「心よりお悔やみを申し上げます」と一礼した。
久米さんは、1985年10月から2004年3月まで、同局系「ニュースステーション」のメインキャスターを務めた。分かりやすさと、歯に衣(きぬ)着せぬコメントで、それまでアナウンサーが与えられた原稿を読むスタイルが主流だったニュース番組に革命を起こした。18年半で放送回数4795回、平均視聴率14・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。
04年3月26日、最後の放送では、手酌のビールを一気に飲み干し、18年半の歴史に自ら幕を引いた。翌4月から、元テレビ朝日アナウンサーの古舘伊知郎がメインキャスターを務める後継番組「報道ステーション」がスタート。古舘が16年3月をもって降板すると、同局の富川悠太、小木逸平アナらがメインキャスターを務め、21年10月からは元NHKの大越氏がメインキャスターに就任した。
久米さんは1日、肺がんのため、81歳で亡くなった。所属事務所が13日、発表した。