元宝塚歌劇団星組トップスター柚希礼音が21日、都内で、著書「柚希横丁」(ブラウンズブックス)刊行囲み取材に臨んだ。
お酒と食事を楽しめる店を巡る、雑誌「BARFOUT!」で17年から続いた連載をまとめたもの。食や酒のたしなみを語ったインタビューや、撮り下ろし企画も収録された。「宝塚から東京に引っ越して、まだ東京のことが全然分からない中で、連載を通して東京のおいしいお店を知っていった」と振り返った。
中でも印象に残る店は京成立石にある「おでん二毛作」という。「初めて立石に行って、明るいうちからみんな(飲みが)始まっていた。ワインもおいしい、日本酒もおいしい。どっちにすればいいんだ~と思い、どっちも進みました」と、最高の思い出が二日酔いとともに刻まれた。
連載は私服撮影で、店に合わせてコーディネートしていた。お気に入りはピンクのスカート。ワンピース姿の写真も多数収められている。男役出身でスカートをはいていいものか、まだ悩んでいた頃に「皆さんにめっちゃ似合うじゃないですかと言っていただいて、いいんだと思えました」。見返すと緑色の洋服が多く「気付かなかったけど、めっちゃ緑の服着てたんやとなった」と発見もあった。
シャンパンやビールなど“シュワシュワ系”で始め、ポテトサラダを食べ比べるのが楽しかった。体のラインが出る作品の時期は酒を控える。「『マタ・ハリ』の再々演が終わって、千秋楽の日に飲んだ生ビールは達成感にあふれておりました」と「最高の1杯」を明かした。
宝塚退団後に歩んだ道や考え方の変遷が分かり、自身の歴史がたどれる1冊になった。20日に発売を迎えて「何て幸せなんだろうと思います。お休みやオフのこと、家族のこと、お友達と話すようなことばかりしゃべっている。おいしいお店に困ったときに読む本としてもいいなと思います。私もまた巡りたい」と笑みを浮かべた。【鎌田良美】