<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
芸能界のレジェンドたちのモチベーションに触れる機会があった。
漫才コンビ、オール阪神・巨人が15日、大阪市のなんばグランド花月(NGK)で、結成50周年記念公演「来て!見て!笑て!」大阪公演千秋楽を迎えた。
1975年4月にコンビ結成。昨年7月の宮崎を皮切りに開催してきた記念公演を、本拠地のNGKで締めくくった。
前説は阪神の息子髙田隆平が結成したお笑いコンビ、きょうもかもがわが務め、ゲストのお笑いコンビ、からし蓮根、ガクテンソク、ギャロップ、笑い飯が漫才を披露。さらに、巨人の“同期”明石家さんま、巨人に扮(ふん)した元プラスマイナス兼光タカシも登場し、2人を祝福した。
阪神は終演後、前説を務めた息子について「ひょっとしたら、一緒に出るのが最後になるかもしれない。だから、前説に出てもらった。親を頼ってこないからね。親子で出れてよかった」と優しい父親の目を向けた。
巨人も「今日は楽しみがありましてね」と切り出すと、「家族全員、孫も皆来てて。孫は僕らの漫才を見たことがないので、僕らの舞台を見て『どう思った?』って聞くのが楽しみです」と目尻を下げた。TBS系「ガチンコ!」のイメージもあって、“怖い”という印象を持たれがちな巨人だが、そう話す姿は優しかった。
もう一人のレジェンドは歌手の岩崎宏美(67)。デビュー50周年記念コンサート「~永遠のありがとう~Grand Finale!」を大阪(4月12日、オリックス劇場)、福島(同18日、いわき芸術文化交流館アリオス)、東京(同29日、東京国際フォーラム)で開催するとあって、インタビューの機会に恵まれた。
日本テレビ系オーディション番組「スター誕生!」で見いだされ、75年に「二重唱 (デュエット)」でデビュー。「ロマンス」「聖母たちのララバイ」などが大ヒットし不動の地位を築いた。50年の歌手人生を「強くなりましたよ。それでなくても私、気が強いのに。そうじゃないと、この荒波の芸能界で50年も歌い続けてるって奇跡に近いこと」と振り返った。
そんな岩崎に、今後やりたいことを聞いた際に返ってきたのが「80歳の『聖母たちのララバイ』はちょっと聞いてみたいですよね。メドレーは歌えないかもしれないけど、朗々と歌えてたら良いな」。そして、もう一つ挙げたのが「めちゃくちゃかわいい」という孫の存在だった。
由紀さおりから「ばぁばって呼ばせちゃダメよ」と言われ、“ひーちゃん”と呼ばせているという2歳の孫は、自身の曲「未来」のフレーズの一部を口ずさめるという。
「孫がちゃんと分かるまで。コンサートホールには入れるようになるまで頑張りたいですよね。生の姿を見せたい」
阪神・巨人は年相応にあちこち病気になり、それをネタにもしている。岩崎も体に悪いところはないものの昔ほど声量は出なくなっているという。
すでに多くの栄誉を獲得している両者が、それでも、続けていくことの1番のモチベーションは「お客さんを喜ばせたい」ということで間違いないだろうが、それを力強く支えているのは家族の存在だと感じさせられた。【阪口孝志】