乳がん経験の歌手が苦言「死活問題になっていく」高市政権進める高額療養費限度額引き上げに

麻倉未稀のXから

歌手麻倉未稀(65)が9日、Xを更新。高市政権が進める高額療養費の限度額引き上げについて、「死活問題」と苦言を呈した。

高額療養費制度は、重病や長期の治療を必要とする疾患、大きなケガなどを追った人に対し、医療費負担が重くなり過ぎないよう国が一定額以上の医療費を補助する、命を守る非常に重要なセーフティーネット。政府は高齢化による医療費増を背景に、社会保険料の負担軽減などを狙い、限度額引き上げ案を石破茂政権で国会に提出したが、撤回された。しかし高市早苗政権では昨年12月、高額療養費制度の患者負担の月ごとの上限額を最大38%、26年8月にかけて引き上げる見直しを決めた。また、高額療養費制度の患者負担額について、少なくとも2年ごとに検証する規定も創設するなどと報じられており、定期的に自己負担額が引き上げられていく可能性も指摘されている。

高市首相は今月7日の参院予算委員会で、公明党原田大二郎から高額療養費の限度額引き上げをめぐり「総理、経済的理由で治療を諦めざるを得なくなる患者さんの気持ちを考えたことがあるでしょうか?この8月と来年の8月の2回にわたって行われる月額上限の引き上げにより、治療をあきらめざるを得なくなる患者さんは、まさか総理が“がんや難病で苦しんでいる自分たちにさらなる経済的負担を強いる改革をする”など夢にも思っていなかったのではないかと思います。総理、治療をあきらめざるを得なくなる患者さんたちに対して、どんな言葉をかけられるつもりですか?」と質問した。

すると高市首相は「新たに創設する年間上限について、専門委員会では現物給付化するためのシステム整備を待つのではなくて、まずは償還払いであっても早急に実現を図るということが、議論の到達点となっております。今年8月から開始するということが、患者の皆さまの意向にも沿うものだと考えております」などと淡々と答えた。

自身も17年に乳がんが発覚した経験を持つ麻倉は、自身のXに「月々の高額療養費の数万円。一度だけならともかく、それだって数万円は大変です。それが月々となると『大変』という言葉が当てはまらない。死活問題になっていくことをわかって結論を出してください」と述べた。

そして「がんや難病の患者さんだけではなく、万が一事故で怪我をして長引いた場合などのケースも考えられます。無関心ではいられない」と指摘した。

10万人超の医師・歯科医師で構成する団体「全国保険医団体連合会(保団連)」では高額療養費の限度額引き上げ撤回を求めるオンライン署名を行っており、賛同者は10日午前7時半現在、29万5000人超にも達しており、無視できないレベルの反対の動きに拡大している。