シンガー・ソングライター吉田拓郎(80)が25日に大阪でコンサートを開催した。19年7月以来、約7年ぶりのライブで、13日の名古屋と計2公演を実施した。
22年に音楽活動の一線から退いていたが、今年2月のラジオ番組で「(コンサート直前に)80歳になる。早くやりたくてしょうがないという不思議な気分。期待して」などと話していた。
大阪は因縁の地だ。「最後の全国ツアー」と銘打った09年はリハーサル中に体調不良で急きょ中止した。それから17年。実際にライブが開催されたのは約20年ぶりだ。大阪公演については、これまで「やり残したことがある」と言ってきた。
そんな経緯を知っている総立ちのファンの大歓声に応えるかのように1曲目は「春だったね」。そして「ペニーレインでバーボン」「虹の魚」と「君が去りし後」と70年代の代表曲をまとめた17分に及ぶファンキーなロックンロールメドレーが続いた。
MCでは「ごめんね、いろいろ。ありがとうございました。とは言いながら明日も明後日もあるし、いっぱい生きなきゃいけないから、元気でいようね、みんな」と呼びかけた。
この日、メドレーも含めて披露したのは時代を彩った代表曲だけでなく「自分の書いた曲がヒットするとうれしい」「飛び抜けてうれしかった」という、キャンディーズに提供した「やさしい悪魔」など計24曲。約2時間半のステージは立ちっぱなしで、最後の曲は肺がんから復帰した時に作った09年の「ガンバラナイけどいいでしょう」だった。
拓郎がデビューをしたのは1970年。シンガー・ソングライターという形や日本で初のコンサートツアーや野外イベント、ジャンルを越えた作家活動、さらにレコード会社の設立など「誰も試みたことのないこと」の連続。それゆえの誤解とあらがわざるをえなかった半世紀だった。
ステージの模様は、今夏にU-NEXT、CSのTBSチャンネルで公開され、映画館上映も予定されている。