吉田鋼太郎、紫綬褒章受章「永久に評価が分かれ、正解が何か探し続けるだけ」俳優業への思い語る

吉田鋼太郎(2025年12月撮影)

俳優吉田鋼太郎(67)が紫綬褒章を受章し、喜びの思いを口にした。

受章を知った際は番組の撮影中だったといい、「耳を疑いました。受賞が決まりましたとマネジャーが小声で。えっ、という感じでした。まず紫綬褒章というものをWikipediaで調べたんです。とんでもなく大きな賞だと分かって、受章者のお名前を見ても雲の上の方々が羅列されていて、えらいことになったなと。ますます責任が重くなるなと思います」と驚きを表現した。

受章理由は「長年にわたり、俳優、演出家としてシェークスピア劇を中心に卓越した表現力を発揮し、舞台と映像の両面で日本の演劇界を牽引(けんいん)し続け、発展、進行に多大なる貢献をした」というもの。「日本という国が懐が広い。イギリスからなら、すっと入ってきますけども」としつつ、「点数の出ない仕事で、自分がやっていることが認めてもらえているのかいないのか、あやふやなところでやってきているので、1つここで大丈夫なんだなと、お墨付きをもらったような。自信、糧にして、背筋を伸ばしてまた邁進(まいしん)していこうと勇気をもらいました」とかみしめた。

師と仰いでいた蜷川幸雄さんにはどのように報告するか聞かれると「お前が勲章か、ダメだろ、と言われると思います。僕も後を継ぎましたと心の中で報告しました」と話した。

長く活躍し続ける中で、舞台、演劇の世界も大きく変化した。「時代が音を立てて変わっている。昔であれば罵声が飛ぶことも当然ありましたが、今は全く無いですから。我々の時代に通用した演技が首をかしげられることもある」と口にした。

一方、「我々は自分たちの育ちを変えるわけにはいかない。今の風潮にも取り組みつつ、やってきたことにも自信を持って取り組みつつ、それを若い人がどう受け取るか見てみたい」と後進への影響も意識する日々を送る。

今後は芸術監督兼主演の舞台「リア王」を控え、「俳優の仕事は絶対にゴールがない。永久に評価が分かれるだろうし、正解が何か探し続けるだけです」と改めて決意した。