ミュージシャンGACKTが29日、Xを更新。元巨人の阿部慎之助氏(47)が暴行の疑いで警視庁に現行犯逮捕(後に釈放)され、監督を辞任した件をめぐり、私見をつづった。
GACKTは「巨人軍監督の阿部さんが逮捕され辞任した報道が各所で流れた。暫くずっと様子を見ていたが、なんとも気分が悪い流れが各所に多くあった。今回の件、世間では
【ChatGPTに相談したら父親が逮捕された】という話として広がり始めた。だが、実際はそんな単純な話じゃない。報道によれば、家庭内で口論になり阿部氏が娘の襟元を掴み、押し倒した、あるいは投げ飛ばしたとされている。一方で、娘本人は【殴る蹴るはなかった】と説明している。さらに、【父を逮捕してほしかったわけではない】【警察が来て一番驚いたのは自分】とも語っている。つまり今回の件は、【暴力ゼロ】とも、【深刻虐待】とも、現時点では断定できない。ここを感情だけで決めつけるのが何より危険。だが、本当に問題なのはここから先だ」と書き出した。
そして「今回、娘は人間ではなく最初にAIへ相談した。これが今の時代をまさに象徴している。昔なら、【親戚】、【学校】、【友人】、【近所】、誰か身近な人に相談していた。だが今は、AIが最初の相談相手になる。そしてAIは、【安全性最優先】で動く。しかも肯定的に話を進めて行く。虐待の可能性があれば、最悪の事態を避ける方向へ誘導する。それ自体は間違いじゃない、もし本当に危険な家庭だった場合、早期介入で命が救われるケースもある。だが逆に、グレーな家庭内衝突まで、一気に警察案件へ進む可能性もある。ここが極めて難しい。さらに、児童相談所も警察も、今の時代は【見逃し】を極端に恐れている。もし介入せず、後から重大事件化したら、社会から猛烈に叩かれる。だから、少しでも危険性があれば動く。以前は、【警察に相談しても動いてくれない】という問題も数多くあった。だが今度は逆に、動いた瞬間、【即逮捕】【即報道】【即社会制裁】だ。この極端さが個人的には非常に気持ちが悪い。そして事実、かなり危うい」と続けた。
さらに「そして、相手が一般人ではなく、巨人軍監督だった。つまり、警察、球団、スポンサー、メディア、SNS、全部が一気に動いた。現代は、裁判結果より先に、社会的制裁が始まる。しかも、異常なレベルでの社会的制裁だ。さらに、PVを稼ぐため、刺激的な見出しや、過剰に単純化されたニュースが大量に流れる。SNSでも、再生数や数字を取るため、感情を煽る編集や、極端な切り取りが溢れている。これもまた、今の時代のどうしようもない大きな問題だ」とし、「個人的には、阿部さんには監督を続けて貰いたい。
それは、阿部さんが現在の巨人を牽引している、重要な立場だからというだけじゃない。こういった件で、社会から一気に抹殺される流れに、強い違和感を覚えているからだ。もちろん、家庭内暴力を軽視してはいない。だが一方で、娘本人ですら【父をそこまで追い込む意図はなかった】と語っている。にもかかわらず、社会全体が一気に制裁モードへ入る。このバランスの崩れ方は、かなり異常だと思わないか?」と記述。
その上で「そもそも今の社会は、・人間関係が希薄になったこと ・AIの発達によって、誰もがAIを過信し始めていること ・社会制裁が過剰に動きすぎていること ・SNSで稼ぐ者たちによる、過激な演出や煽りが増えすぎたこと ・社会全体のバランスが崩れていること これらが複雑に絡み合っている。だから今回の件も、必要以上に気持ち悪いほど大きく燃え上がっている。だが、今回の件を【AIは危険】だけで終わらせるのも違う。本質はそこじゃない。AIは便利なもの。で、ある一方、AIは責任を取らない。空気も、家族関係、も、全部を背負ってくれるわけじゃない。だからこそ、AIの答えをどう扱うか。そして、感情だけで人を裁き、一瞬で社会から消していくこの流れを、本当にみんな正しいと思っているのか? 今、問われているのは、AIそのものではなく、この崩れたバランスの中で、ボクら人間がどうあるべきか? ボクはかなり危険なバランスだと思っているんだが、オマエはどう思う?」と問い掛けた。
阿部前監督は東京都渋谷区の自宅で18歳の娘に襟元をつかむなどの暴行を加えたとして25日午後7時10分ごろ、児童相談所から110番通報があり、駆けつけた警察官が逮捕した。
関係者によると阿部前監督は自宅で18歳の長女と15歳の次女のけんかを止めようとして仲裁に入った。しかし娘に言い返されて「カッとなった」などと供述している。
仲裁した際にたたかれた形になった長女が児童相談所に通報した。長女にけがはなく、けんかをしたことや通報してしまったことに反省しているという。阿部前監督は26日午前0時すぎ、調べを受けた警視庁渋谷署から釈放された。その後同日昼、監督辞任が発表された。