宮藤官九郎、15年ぶり朝ドラ脚本は実在人物が主人公 大河「いだてん」で実在人物の物語楽しく

2028年度前期連続テレビ小説「ほんのモキチ」の脚本を担当する宮藤官九郎氏(撮影・鈴木正人)

NHKは4日、都内の同局で、28年度前期の連続テレビ小説の制作・主演発表会見を行った。河合優実(25)が初主演し、歌人の斎藤茂吉の妻・輝子をモデルとした「ほんのモキチ」がタイトルと発表。脚本は「あまちゃん」(13年)以来、15年ぶりに宮藤官九郎(55)が連続テレビ小説を担当する。「あまちゃん」とは違い、実在した人物を“朝ドラ”で扱うことに魅力を感じたという。

宮藤 「あまちゃん」の時は(毎週の放送が)月曜日から土曜日までだったんですよ。それが、いつの間にか金曜日までになっていて。その分「ちょっと減るな」っていう。それは、うれしいことじゃないんですけど、けっこう大きいことだなと思って。「あまちゃん」の時も、エピソードが入りきらなくて、どんどん、どんどん、最初に想定していたよりも物語がふくらんでいっちゃったんで『こんなに大変なんだ』って。展開に困ったりすることは絶対にないんですけど。逆に、どこをピックアップしようかなと考えているのと。その(「あまちゃん」後の)間に『いだてん(~東京オリムピック噺~)』をやっていたので、大河ドラマをやっていたので、実在する人の残っている資料から物語を考えるというのが、すごく楽しかったですね。なので、今回、それができるので。そして、めちゃめちゃ細かく日記が残っているんですよ。妻とけんかしたということばっかりなんですけど(笑い)。なので、それに沿っていくだけで、けっこう大変だなと。ボリュームはすでにあるので、どこを。そして朝、皆さんの1日の始まりに、ドラマとして楽しく見てもらえるように、というのを、どういうふうに書こうかなと。それが楽しみです。何しろ書いていないので、まだ何とも言えないんですけど。

斎藤輝子を主人公とすることについても、思うところがあった。

宮藤 できれば実在の人物がいいなと思って。そして、今、女性が活躍する時代なので、自由に、言いたいことを言う女性のキャラクターがいいなというのと、あくまでコメディーをやりたいということを。そして夫婦の話をやりたいという思いで、それでどんな人がいるだろうっていう中で、ホントに僕、知らなかったんですけど、斎藤輝子さんっていうのは、あの茂吉さんっていう、偉大な人に全く尽くしていない。これを朝から見たら楽しいだろうなって。僕が小さい時の朝ドラは、父親と母親がちょっと「ご飯が硬いとか、柔らかいだとかで、けんかして、でも『行け』って言って、学校や会社に送り出した後に(母が)テレビを付けて見るドラマだったんで、そういう時に良妻賢母じゃなくていいんじゃないかなと。お母さんが見るドラマは。そういう思いもありまして。『まだ、やってないだろ、これは』と思って、いいかなと思いました。10年ぐらい別居してるんですよね、この2人は。そこが1番、おもしろい。なんで別れなかったんだろう(笑い)。

今後の執筆活動に思いを巡らせ、終始楽しそうに話していた。