歌舞伎俳優片岡仁左衛門(82)が6日、東京・ポレポレ東中野で、ドキュメンタリー映画「歌舞伎役者 十三代目 片岡仁左衛門」(羽田澄子監督)のトークショーを行った。
仁左衛門の父で、94年に亡くなった13代目片岡仁左衛門さんの84歳から90歳までを追ったドキュメンタリー作品で、全6巻、計10時間46分という大作。13代目の三十三回忌と羽田監督の生誕100年を記念し、国内では17年ぶりに全6巻の上映が実現した。
仁左衛門は父について「とにかくすばらしい人でした。父の頭の中は地球より大きい。(芝居のことが)全部頭に入っている。いろいろ教わりましたが、父は30年以上やっていない役でも、すーっと出る。すごい頭で、我々の及ぶところにあらず、でした」と話した。
前日、映像を見返したとし、仁左衛門は「今まで見ていた父と、この歳になって見る父とは違う。映像を見ながら手を合わせました」と涙ぐんだ。また「生の父をご存じないお客さままでがこの映画を見てくださる不思議な力を持ってる人」とした。
父の教え方について、仁左衛門は「『誰々はこうしてたけど、私はこうしてる。だから後は考えなさい』という教え方でした。ある意味自由で、ある意味厳しかった」と振り返り、「常に芝居は工夫して工夫して、役を掘り下げることが大事」と話した。
上映は6月12日までで、連日満員の状況が続いるため、7月17日に1日限りのアンコール上映が決まった。