<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
歌舞伎俳優尾上右近がこのほど、今秋に行う自主公演「研の會」の取材会を行った。今年で10回目の開催となり、ファイナルを迎える。9月5~6日は大阪・国立文楽劇場、10月2~3日は東京・明治座で開催する。
15年に第1回「研の會」を開催し、10回目の今回が区切りとなる。右近は、自主公演を始めた当時の自分へ手紙を書き、読み上げた。「まだまだこれからだしこれが始まりでしかない。でも、確実に言えることは、自主公演を10回続けられたことは、今後の君にとって、僕にとってかけがえのない自信になっていく。踏み出してくれてありがとう」などとしたため、読み上げる途中、目をうるませ「やっばい泣きそう!」と言う場面もあった。
「研の會」は第1回から即完売公演で常に人気だったが、始める前の不安さなどを聞いて、背負う責任の大きさをあらためて知った。
自主公演を続けてきた自分を振り返って、変わった自分、変わらない自分を問われると「変わったのは自分に正直になった。いろんなことに遠慮がちだったんですが、少しずつ自信がついた。変わらないところは、自分で自分への手紙を書いて泣いちゃうところ。自己愛高めなところ」と笑った。
上演した演目が歌舞伎座でかかるなど、注目の自主公演だったので、ファイナルはさみしい気もするが、今後については「『研の會』はこれで終わりますが、自分の公演は続けていきたいと思います」と話し、ますますの活躍を予感させた。
演目は「芸阿呆」「鷺娘」「春興鏡獅子」。【小林千穂】