元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(56)が20日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(関西ローカル)に出演。元宇宙飛行士の野口聡一氏(61)が出演し、「野口聡一と考える『都市伝説・陰謀論』徹底解明スペシャル」というテーマでパネリストの橋下氏、古舘伊知郎、古市憲寿氏らと「宇宙人は実在するのか」「アポロ11号の月面着陸は事実なのか」などについて討議した。
1969年7月20日、アポロ11号の月着陸船が月面に到達し、歴史上初めて有人月面着陸に成功。アームストロング船長は「小さな一歩だが、人類にとって偉大な飛躍だ」と語りかけた。模様は全世界に中継された。
橋下氏は「月面着陸、アポロ計画は絶対にウソだと思う」と言い切り、「いまの技術を総動員しても月面着陸は簡単ではないのに、50年前にできるわけがない」と主張。さらに「69年の1回目はフェイクで、その後は本当かもしれない」と“初回だけウソ”の可能性にも踏み込んだ。
これに対し、野口氏は映像の見え方や印象論ではなく「運用」と「検証可能性」から反論を展開。アポロ計画は17号まで打ち上げられ、月面着陸は計6回で、関与する宇宙飛行士も複数に及ぶことから「10人以上を巻き込んでだまし続けるのは難しい」と指摘した。
野口氏は宇宙空間に出た後は米国の一存で秘匿し続けるのが難しく、各国が追跡データを取得できると説明。月までの軌道や動きが各国によって検証可能で、単純な“芝居”は成立しにくいという。さらに「ソ連も捏造(ねつぞう)説の裏付けを探したが、着陸したというデータしかなかった」との趣旨も語った。
橋下氏の「初回だけフェイク」説についても、野口氏はアポロ12号が11号のわずか2カ月後に同様のミッションを実施している点を挙げ、「そこまでフェイクを作る必要があるのか」と反論した。
最大の論点である「なぜ50年行かなかったか」については、技術の不可能ではなく、採算と国家プロジェクトの性格から説明した。例に挙げたのは超音速旅客機コンコルドで、技術的に飛べてもペイしないため消えたと指摘。アポロも国家威信のため巨額の予算で達成した後、継続の必然性が薄れ、計画は縮小・終了へ向かったという。
議論の終盤には「旗が揺れる」「星が映らない」「着陸音がない」といった定番の疑問も話題に上がったが、野口氏は真空下の振動、露出条件、当時の音声運用などを挙げて説明した。
橋下氏は最後に「事実に変えてください」と苦笑いし、「これで老後の楽しみがなくなった。研究しようと思っていたことを全部、教えてもらった」と語った。“ウソ説”を野口氏に押し返され、橋下氏も“白旗”だった。