元テレビ朝日社員の玉川徹氏は29日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。イラン情勢で米国とイランが戦闘終結などに向けた「覚書」調印に合意後も続いていた攻撃の応酬をめぐり、両国が攻撃停止で合意したと米ニュースサイト「アクシオス」が報じているが、情勢は混迷を極めている状況について、「(米国の)国民は納得しないと思います」と、語った。両国は18日の覚え書きから60日間かけ、最終合意へ協議をするとしているが、識者は最終合意はまとまらず、米国が再び武力行使に転じる可能性を指摘している。
18日の14項目の覚え書きのサイン以降も、両国間では攻撃が続いている。玉川氏は「『14項目の覚え書き』っていうふうなものとトランプ大統領が大統領に就任してすぐに破棄した、オバマ大統領の(イランとの)核合意というのをちょっと比較してみた」と切り出した。核兵器に使うには90%以上に上げる必要があるとされているウランの濃縮度について「オバマ合意は3・67%と低いんですよ。でも、トランプ大統領が破棄するまでは米政府も(3・67%は)守られていた、と言っている」と解説。ただ、トランプ氏による破棄後は、60%以上に上がったとされており、この点について「今回それで核兵作るだろうとって攻撃してるんですけど。だから後退してるんですよ」とトランプ氏が事態を悪化させている状況を指摘。また、「でじゃあ補償はどうだっていうと、オバマ合意の時には凍結資産も含めて制裁を解除すると。今回はこれも入ってる。だけど、プラスとして3000億ドルのお金をかけて(攻撃が破壊したイランの施設を)復興させるっていうのが入ってるんですね。えっと、だから40兆円以上のお金ですよ。(オバマ合意では)こんなの入ってなかったんで。お金の面ではものすごいアメリカが後退してるんですよね」と解説した。
その上で、今回の米・イスラエルによる攻撃に端を発した情勢悪化でホルムズ海峡が閉鎖されるなど世界的な影響が出たことに「さらに言うとホルムス海峡に関して、オバマ合意では入ってませんから。当然ながらこんなことを、寝た子を起こす形になってしまうから(オバマ合意では)入れてないわけですよ。(今回)この戦争を仕掛けた結果としてあのそれが大きな問題になってきてるわけですね」と指摘。玉川氏は「トランプ大統領が、まあ『感情に任せて』って言っていいと思うんですけど、合理性を無視してオバマ大統領、それからバイデン大統領が行ったことは否定するんだというところから入って、(合意破棄を)行った結果として、相当後退しているというふうなことで、これ国内が納得しないと思いますよ」と、米国内の今後の情勢について見通しを語った。
番組では、合意内容をトランプ氏が気に入らない場合、慶応義塾大学院の田中浩一郎教授の見立てとして「アメリカは気に入らなければ武力行使に訴えるだろう」との見方を紹介している。