落語協会会長就任の林家正蔵が会見「まずはスターがほしい」人材育成へ尽力誓う

落語協会の会長に就任し、会見した林家正蔵

落語協会の13代目会長に選出された林家正蔵(63)が6月30日、都内で会見した。前日29日に行われた理事会で、14年から務めていた副会長から昇格が決定。「こぶ平」だったころ、尊敬する故人の3代目古今亭志ん朝さんから晩年に「こぶ、頼むぜ」と、言われたことが新会長就任の背中を押したという。「今でも心に残っている。『私でいいのかな』と思ったけど、断ったらバチが当たる気がした」。他の理事から推薦を受ける形で「総意で」と、新会長を引き受けた。任期は前日29日から2年間。副会長以下の人事は7月の理事会で決める。

「組織のリーダーというのは、どうあるべきかを、サッカーの監督から将棋連盟の会長、チャーチルに至るまで、いろんな本を読んだり、映像を見たりして学んだ。その中で学んだのは『パラダイムシフト』。構造変換、価値観の変換という言葉と出会いました」という。古い価値観にとらわれすぎないことを自らに言い聞かせるようになった。

一方で「価値観をちょっと変えつつ、保守的なところがあるんです。伝統が好きなんです」と、寄席での風習など、変わらないものを守りたい気持ちも根強いと自己分析。変革と保守、相反する両者のバランスを取る道を探っていく考えだ。

落語芸術協会会長で、旧知の春風亭昇太には電話で報告したという。ただ「昇太さんが親知らずを抜いた日で、何を言っているか分からなかった」と、冗談めかして会場を笑わせたが、互いに協力して落語会を盛り上げようという意思は確認し合った。

「まずはスターがほしいですね。キラキラな人、キレキレの人が出てきてくれたら」。人材育成に尽力する決意を示し、最後は「本日はありがとうございました。これからも落語協会をよろしくお願いします」と、大声であいさつして頭を下げ、会場を後にした。