シンガー・ソングライター松山千春(70)の春の全国ツアー「デビュー50周年記念 松山千春コンサート・ツアー2026春」が1日、北海道・札幌カナモトホール(札幌市民ホール)でファイナルを迎えた。開演前から“千春コール”が響き渡る中、「季節の中で」で幕を開けた。その後「あたい」「銀の雨」などデビュー当時の恋愛ソングを歌い、後半では大相撲の第58代横綱・千代の富士のために作った「燃える涙」や「Message」をギター1本の弾き語りで歌うなど、フォークシンガーとしてメッセージ性のある作品で構成、アンコールの「長い夜」や「大空と大地の中で」なども含め全17曲を熱唱した。
全国20都市で全21回の公演の最後。その中で千春は50周年を記念して、8月8日に札幌STVホールで弾き語りライブを開催することを発表した。千春は1977年(昭52)1月25日に「旅立ち」でデビューし、7カ月後に道内8カ所で初のコンサート・ツアーを行った。そのスタートとなったのが8月8日で、札幌市にあった北海道厚生年金会館だった。かつて千春は「コンサートが終わって、会場の外に出たら、有珠山が噴火したということで、火山灰が舞っていて、まるで『銀の雨』のようだった」と話していた。
千春は「STVラジオのディレクターだった竹田健二さんのおかげでデビューできて、そしてコンサートをやって、それから50年が経ったわけだけどな。しかも、竹田さんとの約束通り、生活の場を北海道に置いて、そこから離れずに、これまでコンサート活動を続けてきたことは、俺にとっては当然のことだけど、今は誇りの一つ」と振り返った。
会場については「50周年の記念ということで、いろいろ考えたよ。もっと大きいな会場がいいんじゃないかとも…。ただ、あの北海道厚生年金会館もなくなってしまった今、俺の原点は、やはり竹田さんと番組をやってきたSTVラジオだしな。だったら記念のイベントはSTVホールしかないと思った」。
デビュー以来、札幌で開いた公演は今回の公演で154回目。もちろん現役アーティストでは断トツの本数だ。「この50年間、春と秋のコンサート・ツアーはやってきたけど、やっぱり俺はコンサートが一番好きだし、何なら100歳までやり続けたい」と意欲を見せた。
8月8日開催のデビュー50周年記念ライブについて、詳細は近日中に発表する。「千春を見守る会」というファンクラブがあることから今回は会員限定になる予定だ。「そもそも会場が400人程度しか入れないからな。それでも当然、抽選になってしまうけど、楽しみにしていてほしい、ただ、ギター1本、弾き語りでやります。1曲目は俺の中では決まっていて『君のために作った歌』を歌う」と話した。
50年前の初コンサートのプログラムは竹田さんが作成。その時のセットリストが「君のために作った歌」から始まり、「スターになれない(未発表曲)」「おいで僕のそばに」「君と僕のレッセッセ(未発表曲)」「足寄より」「オホーツクの海」「旅立ち」「大空と大地の中で」「おやすみ」だった。ファンの間からは「当時のセットリストでライブを開催するのでは」と期待の声が上がっている。
竹田さんは、この8月8日の札幌の公演から3週間後に急死。千春は「2人の夢だった北海道厚生年金会館を満席に出来たのがせめてもの救い、恩返しだった」と当時、話していた。