シャンソン歌手の鬼無里まり(70)が3日、東京のルーテル市ケ谷ホールで、2度目のワンマンライブ「ChansoniX2~deux(ドゥ)~」を開催した。
鬼無里は元俳優で、フラワーアーティスト志穂美悦子のもう1つの顔。一昨年からシャンソン歌手としての活動を開始した。
この日は、昨年末から3人の先生に週2、3回習っているフランス語で、「水に流して」などを披露した。
「やはり本場のフランス語で、言葉を伝えたかった。フランス語の先生、フランス語を話せるシャンソン評論家の先生、フランス語で歌える歌手の先生と3人に習っています」。
もちろん全部フランス語だと、聴いてくれる人が分からないので、日本語とバランスよく歌っている。
「赤いポスター」や「ダルマーニュ」(ドイツの人への意味)など、戦争がテーマのシャンソンも熱唱した。
鬼無里は「反戦歌とは思っていません。歌詞の中に歴史をかいくぐった苦悩、生と死がうごめいているんです。それを歌いたいんです」と話した。
1部の最後にフラメンコ「エル・ポロンポムペロ」で、大人から小学生まで16人のダンサーを従えて、華やかに歌い踊った。
その中に、ジャパンアクションクラブ(JAC)時代の後輩・真田広之(65)と女優・手塚理美(65)の次男で俳優の手塚日南人(ひなと=30)がダンサーとしてゲスト出演した。
志穂美悦子としてスタートさせた花を通じた支援活動「ひまわりプロジェクト」に、日南人が参加するなど親交を深めてきた。
日南人はこの1曲だけの出演だったが、存在感を示した。
6月20日に、シャンソン歌手で俳優の美輪明宏さんが91歳で死去した。
第65回NHK紅白歌合戦(14年)で、美輪さんと夫の長渕剛(69)が一緒に出演した。その際、長渕が美輪さんに花束を届けた際に、同行したという。
それがきっかけで、美輪さんの公演に招待されるようになった。
鬼無里は「残念ながら親しくお話しすることはできませんでしたが、(反戦や反差別を歌った)美輪さんのスピリットを受け継いで歌っていきたい」と話した。
7月5日から11日まで東京・目黒シネマで、志穂美悦子週間として、主演した映画「二代目はクリスチャン」などが上映される。5日にはトークショーにも出演する予定だ。
「俳優」としてあらためて注目されているが、現状での「俳優復帰」はきっぱりと否定。ただ「シャンソン歌手として活動を始めて、あらためて女優だった時代が注目され始めました。思ってもいなかったことが起き始めている気はします」と素直に話した。
長渕はシャンソン歌手として活動することに何も言わないという。「いつか、聴いてもらうことがあったら、頑張って、成果を出したいですね」と笑顔で話していた。【笹森文彦】