元テレビ朝日社員の玉川徹氏が6日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。FIFAワールドカップ2026(W杯)北中米大会で、グループステージで敗退した韓国代表の洪明甫前監督に対する国内の過剰なバッシングをめぐり「ちょっと納得できない」と異論を唱えた。
韓国代表をめぐっては、洪氏が責任をとって監督辞任を表明したもののバッシングはやまず、選手起用や戦術、代表監督の選任過程への批判が拡大。現地メディアでは、国会がサッカー協会への公聴会の開催を検討していると報じられるなど、社会問題になってきている。番組では、韓国を代表する大手財閥の現代グループ関係者が約30年、サッカー協会会長に就任するなど協会と財閥の深い関係に焦点が集まっている背景や、協会の年間予算に公的資金が投入されていることも、国民の怒りの背景にあることを伝えた。ソウルからの生中継では、この日午後3時から「Kサッカー革新委員会」の初会合が開かれることなどを報じた。
玉川氏は、自身の前にコメントした俳優の石原良純が「(負けた)失望のはけ口をどこかにもっていかないといけないんだろうな、という感じ」と述べたことを引き合いに、「良純さんがおっしゃったように、負けたから負けた関係者についてはたたくと。そこを利用する人もいっぱいいる。それがいやなんですよね」と、前監督などへのバッシングに苦言を呈した。「民間企業がスポンサーになっているのが問題と言って、国が税金を出しているのが問題と言って。じゃあどうするんだよと。この二つを否定したら、どこからお金が入ってきて運営できるのと思う。何となく怒りにまかせて、というところが、どうもあるんじゃないかなというふうに思うんですよね」とも述べた。
番組では、今回の問題をめぐり保守系市民団体が洪前監督や韓国サッカー協会会長らを業務妨害や業務上背任の疑いで告発し、ソウル警察庁が捜査に入ったことも伝えたが、玉川氏は「告発状を読んだが、強要、脅迫に該当するというところを読んでも、これがなぜ該当するか僕には分からない」と主張。「背任も、年俸をサッカー協会でろくな相談もされずに決定されたことは業務上背任に該当するとあるんですが、背任って、はじめから組織に損害を与えることが分かった上でやることに対して背任になる。じゃなかったら、経営判断は全部背任になる」などと訴え「これがなぜ刑事告発に値するのか分からない。なんとなく、刑罰で懲らしめたいと言うことが先にあって、無理やりこういうのをつくっているのではないかという思いが、これを読む限りではあるんですよ」と指摘した。
MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が「長年たまっていた財閥などへの不満とチームの敗退が重なった」と述べると、玉川氏は同意し「それを、だれか個人の責任だと言っている。だって、(李在明)大統領がそうですから。大統領が『監督の責任だ』と言っちゃうわけでしょ?」と、韓国の1次リーグ敗退にSNSで「能力よりも身内意識を重視し、無能な人物を指揮官に選べば、その結果は火を見るより明らか」などと痛烈批判した李大統領の発信にも触れた。
玉川氏は「サッカーは個人競技ではなく、みんなで戦いましょうというふうなことで、国でも応援している。それを負けてしまうと、あいつが悪い、あいつが悪いとか、言い出すこと自他、スポーツとしてどうなんだろうと思う。ちょっと納得できないんですよこういう状況が」と述べた。
「まさか、負けようと思ってやっているのではないし、よかれと思ってやっているわけでしょ。負けるとこうなるのは違う。冷静な人は絶対、韓国にいっぱいいるはずで、一部の人が普段の別の不満をぶつけている状況があるのだとしたら、それで個人を責めるというのはちょっと違うだろうと思いますよね」と、あらためて訴えた。