テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターは10日夜の放送で、皇室典範改正案が同日の衆院本会議で可決され参院に送られたニュースをめぐり、改正案の議論の中で「本格的議論に発展しなかったテーマがあります」として、女性・女系天皇に関する世論の関心の高さに触れた。
この日の放送では、本会議の可決に先立ち衆院議院運営委員会で行われた3時間あまりの各党による質疑内容を詳報。政府の改正案には、「立法府の総意」としてとりまとめられた具体策(<1>女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する<2>「旧宮家」の男系男子を養子として皇族に迎える)に加え、養子本人は皇位継承資格を持たないが養子に生まれた男子は皇位継承資格を持つことが明確にされ、「立法府の総意」を超えた内容が盛り込まれたことに、野党から疑問の指摘が出たことも伝えた。
旧11宮家の養子の子が男子の場合、皇位継承資格を持つとした内容に関し、議運委で答弁に立った木原稔官房長官は「現行法に基づく結果」とした上で、「立法府における将来の検討を先取りしたり、縛ったりするような趣旨ではない」と述べた。
VTR後、大越氏は「皇室典範改正について本格的議論に発展しなかったテーマがあります」とした上で、番組が先月実施した世論調査で、皇室典範改正に関する議論を「女性天皇、女系天皇に広げる必要があるか」の問いに、「必要だ」が57%、「必要ない」が24%、「わからない、答えない」が19%という結果が出たことに触れた。
大越氏は「議論を『女性天皇や女系天皇に広げる必要があるか』という問いに、『必要だ』と答えた人が57%と、『必要ない』の2倍以上にのぼりました。今回の皇室典範改正論議がしばしば、民意とかけ離れたところで行われていると批判されるのは、この点だと思います」と言及した。
その上で「木原官房長官は今日の答弁で、将来の皇位継承のあり方について、立法府における将来の検討を先取りしたり縛ったりするような趣旨のものではない、と述べました。戦後3代の天皇が築いてこられた、国民に愛され信頼される『象徴天皇』の姿を大事にするのであれば、なおのこと、あるべき皇位継承のあり方はまさにこれから、真摯(しんし)に、タブーを超えた国民的な議論を発展させていく必要があると思います」と、指摘した。