井浦新「トロフィー」で映画初主演の15歳娘役に金言も「全然覚えていない」

映画「トロフィー」公開記念舞台あいさつに登壇した井浦新(撮影・村上幸将)

井浦新(51)が11日、東京・テアトル新宿で行われた映画「トロフィー」(孫明雅監督)公開記念舞台あいさつに登壇。劇中で、映画初主演となる恒那(はんな=15)の父親を演じたが、恒那から撮影中、失敗したと悔やんでいた際にかけられた言葉に救われたと感謝されたが「全然、覚えていません」と明かし、会場を笑わせた。

「トロフィー」は、自身も大阪の朝鮮学校に通っていた在日コリアン3世の孫監督が、自らの経験と感情を起点に、今の時代を生きる在日コリアンと家族の中での葛藤を描いた。恒那は主人公・ソヒ、井浦は父のサンジュを演じ、妻のミリョンを30年来の友人の市川実和子(50)が演じた。

劇中に、ソヒが大好きなK-POPアイドルのライブのチケットを買うため、サンジュが北朝鮮から授与された勲章をフリマサイトで売ってしまい、ケンカする場面が出てくる。恒那は「ケンカするシーンがあって『やめて』と言うところを間違った。井浦さんから『感情から出たことで、自分のタイミングで言って良いんだよ』と言われたことが印象に残っています」と撮影を振り返りつつ、感謝した。

井浦は「全然、覚えていませんでした」と正直に明かした。その上で「自然に出た、生理的に出た方が、台本に書かれているよりか、言いたくなったから出たんだと思ったので、その時、話したんだと思います」と語った。「お父さんはウザったがられるので、現場で仲良く笑顔で話し合う場面も、自分も作らない方が良いと思った。自然な距離感で、なれ合わないようにした」と役作りの一端を紹介。「家族の骨組みを作ってくれたのは実和子さん。そこに乗っかって家族が笑顔になっているの、良いなと思った」と続けた。

◆「トロフィー」在日コリアンのルーツを持つ14歳の少女ソヒ(恒那)は、朝鮮学校に通い、部活で朝鮮舞踊に打ち込む⽇々を送っている。ある日、日本学校との交流会で日本人の未来(梨里花)とK-POP好きという共通点で仲良くなり、ソヒは少しずつ外の世界とつながりを持っていく。そんな中、ふたりは推しのK-POPアイドルのライブチケット代を稼ぐために、ソヒの家にある不良品をフリマサイトで売ることに。そこで意外にも⾼値で売れたのは、朝鮮学校の校父である父サンジュ(井浦新)が持っていた1枚の北朝鮮のCDだった。それに味をしめたソヒたちは、サンジュが祖国・北朝鮮から授与された勲章までも売ってしまう。