演歌歌手岩本公水(51)が8月5日に新曲「北の流れ星/ほほ笑み街道」を発売する。2010年(平22)から毎年のように陶芸の個展を開催するなど歌と陶芸の“二刀流”で活躍する日々が「楽しくて仕方がない」。インタビューでは何度も充実感にあふれた笑顔を見せた。【取材・構成=松本久】
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料理好きがこうじて陶芸を始めた。
故郷・秋田から歌手を目指して上京したのが94年。多くの友人らを部屋に招いて食事をすると器の数が足りない。そこで陶芸教室に通い始めた。
もともと手先が器用で凝り性な性格。陶芸の腕はメキメキと上達した。やがて陶芸教室では物足りなくなり、15年に自身の陶芸工房を埼玉県内に持ち、翌年には窯まで作った。
「今年の個展は4月29日から7月12日まで秋田で開催しました。10月30日からは埼玉・東秩父村の道の駅『和紙の里ひがしちちぶ』でも行います。年に2回の開催。すごく楽しい」。
イメージ的には歌が“動”なら陶芸は“静”。双方が刺激し合う相乗効果で「歌が忙しい時ほど陶芸もいい作品ができる」という。さらに「陶芸のおかげで人間関係も広がった。メリットばかり」とうなずく。唯一のデメリットは手が荒れること。指先などの脂が粘土に吸い取られて皮膚がカサカサになる。「ファンの人と握手をした際に『随分、かさついた手だな』と思われるのが切ない。だから一生懸命にクリームを塗り込んでいます」。
イベント会場などではCDの隣に陶芸の小物を置いて販売も行っている。「帯留めやピンバッジなどです。『本当にあなたが作ったの?』とよく聞かれますが、もちろん全部私が作っています。皆さんが面白がって手に取ってくれる」と笑顔が止まらない。
中学時代の3年間、卓球部に所属した経験を生かして、歌手伍代夏子(64)が率いる「美魔女艶歌卓球部」に所属。貴重な戦力として活躍中だ。「伍代さんが『今度のイベントで(来場者に)プレゼントをしたいから陶芸で何かを作りたい』というので先日、お手伝いをしました。たくさん作ったんですよ。一緒に作れてすごくうれしい経験でした」と喜びを明かした。
プロの歌手として31年。陶芸も同じくらいのキャリアを持ち、陶芸展を始めてから17年になる。「何もなかったところから何かが生まれるというのは、歌も陶芸も同じ。その両方を多くの人に楽しんでもらえるのは私にしかできない。だからどちらも大切に続けていきたいんです」。
自分にしかできない唯一無二の道を突き進んでいる。
◆岩本公水(いわもと・くみ)1975年(昭50)6月4日生まれ、秋田県羽後町出身。高校を卒業後、歌手を目指して上京。約1年の会社員生活をへて、95年5月に「雪花火」でデビュー。97年にNHK新人歌謡コンテストでグランプリを獲得し、同年の紅白歌合戦に初出場。代表曲に「一生一度」「絹の雨」「しぐれ舟」など。陶芸展は10年から毎年のように開催。「羽後町観光宣伝大使」「秋田市観光クチコミ大使」などを務める。血液型O。