元テレビ朝日社員の玉川徹氏は17日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。皇室典範改正案をめぐり、「旧宮家」の男系男子を養子として皇族に迎え、その養子に生まれた男子は皇位継承資格を持つことが明確にされ、当初とりまとめられた「立法府の総意」になかった内容が含まれていることに触れ、生物学的な持論をまじえながら、「ちょっと無理やりな法案」と指摘した。
番組ではこの日の参院本会議で同改正案が可決、成立することを前提に、改正案の内容を専門家の解説をまじえて伝えた。改正案をめぐっては衆議院の審議で、1947年に皇籍を離脱した「旧宮家」の男系男子が、現在の天皇陛下と36親等から38親等の隔たりがあると宮内庁が答弁。また、今の天皇家と旧宮家の共通の祖先は、600年前にさかのぼるとされている。
玉川氏は、改正案の中の旧宮家の男系男子が養子として迎え入れられる制度を念頭に言及。「旧宮家の方を養子に、と。血筋が大事だから、600年さかのぼらないと共通のところにたどり着かない人を、いまさらのように養子として戻すと。これは『血筋』。それしかない」とした上で、「血筋ってどれくらい遠いのかという話なんですが」と述べながら、持論を切り出した。
「たとえば親から子に、遺伝子はお父さんとお母さんから、半分ずついきますね。一代世代が新しくなると、お父さんの血筋は半分になる。その次になるとまた半分になり、半分、半分…といって、血筋が薄くなっていくわけですよ」と述べ、「じゃあ、36親等違うとどれくらい薄くなるんだという話なんですよ。これは、2の36乗分の1になるんですけれど、いくつだと思います? 一茂さん」と、金曜コメンテーターを務める元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂に唐突に質問。一茂が「分かんないですよ」と即答し、番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一も「それはかわいそう」と一茂をかばう中、玉川氏は「僕も分かんない。だれに聴いてもすぐには分からないけど、計算したら、687億分の1なんですよ」と訴えた。
「今、人類は82億人ですからね。これが38親等離れると、2749億分の1になる」とも述べ、「もう、これはつながっているといえるのか? という話なんです」と持論を展開した。
羽鳥が「言いたいことはよく分かります。そういう人が将来、っていう可能性がある、と言いたいんですね」と述べると、玉川氏は「生物学的な話ですけど。人間はDNAを持っていて、DNAはいくつのデータでできているかというと、64億対(つい)なんです。それが678億分の1になったら、36親等離れたというふうな人からは、まったくつながっていない可能性すらある。遺伝子だけはつながっていくが、遺伝子の中の位置情報自体、つながっていない可能性もある」と述べながら、天皇陛下から「36親等~38親等」のへだたりがあるとされる旧宮家の男系男子を養子にすることについて「それくらい無理やりなことだと思う」と訴えた。
一方で「だったら、今の宮家を大事にして、女性宮家というふうな形で宮家を増やすなら納得できるが、そんなに遠いところの人にもう1回(皇室に)と言っても。あなた、急に(皇室)に戻れますよと言われる人たちの立場も、考えたら大変だろうしね。国のために、あなた犠牲になりなさいということが起きかねないと思う。もう、今は一般の人ですから」と主張。「一般の人に対して、そういうことを強いていいのかということも思いますし、ぼくは今回の法律は、ちょっと無理やりだろうなと思いますね」と訴えた。
玉川氏の指摘に、羽鳥は「今回のこと自体、本当に立法府の総意なんだろうかというところもあるし、世論調査をみても、女性天皇、女系天皇はどうなんだろうかというところの(高い支持の)数字を見ると、今の玉川さんの指摘も出てくるということ」と、フォローした。
玉川氏が「無理やりな法案」と指摘した改正皇室典範は、放送後に行われた参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。