山田五郎さん死去 67歳 評論家、編集者、タレントなどマルチに活躍 24年に原発不明がん

山田五郎さん(2011年8月撮影)

評論家で編集者、タレント、コラムニストの山田五郎さん(やまだ・ごろう、本名武田正彦=たけだ・まさひこ)が亡くなったことが22日、分かった。67歳だった。この日午後、YouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」を更新し、担当マネジャーが出演し、「ここで悲しいお知らせを皆様に伝えなければなりません」と切り出し、死去を明らかにした。

山田さんは14日夕方に亡くなったといい、19日に「親族友人、仕事関係の皆様に見送られ、無事葬儀は済んでおります」とも語った。

配信には「山田五郎 所属事務所からのご報告です。この動画が事務所からの公式発表となります」と添えられ、山田さんの死去を伝えた。

山田さんは2024年にステージ4bの「原発不明がん」であることを公表していた。講談社社友会公式サイトには、「会員 武田正彦様 訃報連絡」として、19日に伝えられていた。同関係者も、山田さんは14日に亡くなり、その後、家族葬として葬儀などは終えたと明かした。

1958年に東京都で生まれた山田さんは、上智大文学部に在学中、オーストリアのザルツブルク大学へ留学、西洋美術史を学んだ。大学卒業後、講談社に入社し、敏腕編集者として若者向けの情報誌「ホットドッグ・プレス」の編集長や情報誌「TOKYO1週間」の創刊に副編集長として参加、数々の人気企画を立ち上げた。

91年にテレビ朝日系の人気番組「タモリ倶楽部」に「お尻評論家」として出演。その後、フジテレビ系「タモリのボキャブラ天国」やテレビ東京系「出没!アド街ック天国」などに出演し人気となった。

2004年に独立し、本格的にテレビやラジオなどに進出。BS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」では、山田さんが美術をユーモラスでわかりやすく解説し、これまでの美術番組とは一線を画す番組として人気だった。

21年からはYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」をスタートさせ、西洋美術や歴史を、軽快なトークと緻密な分析で解説。チャンネル登録者数78万人超の大ヒットコンテンツとなった。

一方で、11年にラジオ番組で食の食道がん(上皮内がん)が見つかり、手術したことを公表。

24年10月4日には、自身のYouTubeチャンネルを通じて、ステージ4bの「原発不明がん」であると公表した。当時、腰痛が悪化したタイミングで人間ドックを受診したところ、肝臓のがんが発覚したと説明。「MRIを撮ったら肝臓がえらいことになっていて、リンパにも骨にもあちこち転移している」と明かしていた。「手術もできないから、化学治療しかできない。でも肝臓が原発じゃない。どこかから転移してきている」とし、原因となっている部位が見つからず「しばらく前から抗がん剤治療をやっている」と語り、副作用と闘っていく決意も語っていた。

闘病中もテレビ出演や動画配信、執筆活動を続け、7月18日放送の「出没!アド街ック天国」、19日放送のTBSラジオ「みうら五郎」にも出演。動画配信も17日に更新し「3月に昏睡してから、あの後歩けなくなって、車いすになって。腹水と胸水が溜まって呼吸が困難になって酸素吸入に」などと酸素チューブをつけた姿で近況を報告していた。また、新著である美術書「アルケミスト双書 光の西洋絵画史」(創元社も今月発売しており、亡くなる直前まで仕事を続けていた。

◆山田五郎(やまだ・ごろう、本名武田正彦=たけだ・まさひこ)1958年(昭33)12月5日生まれ、東京都出身。上智大文学部卒業後、講談社に入社。編集者として「ホットドッグ・プレス」「ソフィア」「チェックメイト」「TOKYO1週間」などを担当。91年にテレビ朝日系「タモリ倶楽部」の出演をきっかけにフジテレビ系「タモリのボキャブラ天国」やテレビ東京系「出没!アド街ック天国」などさまざまな番組に出演。また、時計、西洋美術などの評論家やコラムニストなど幅広い分野で活躍。