13代目市川團十郎白猿(48)の襲名を追ったドキュメンタリー映画「襲名」(9月25日公開、三池崇史監督)が、世界三大映画祭のひとつ、第83回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に選出されたことが23日、発表された。
同作は三池監督にとって初のドキュメンタリー作品で、3年以上かけ、團十郎の姿を通して襲名の儀式をとらえ、継承と個の葛藤を描いた。襲名披露公演の舞台裏と、コロナ禍での2年半の襲名延期を乗り越えた記録でもある。三池監督の作品が同映画祭に正式出品されるのは、「十三人の刺客」「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」「ゼブラーマン」が3作品同時公式上映された2010年以来、16年ぶりとなる。
團十郎は「400年の歴史を持つ日本の伝統芸能である歌舞伎の襲名を描いた本作品がベネチアの方々にどのように受け止めていただけるのか、とても楽しみです。また、三池監督、息子の新之助とともにこの大きな舞台に参加できることに喜びを感じております」と喜びを語った。長男の新之助(13)は「毎日の稽古や家族の絆も感じながら見ていただけたらうれしいです。ぜひ現地にも行ってみたいですし、お父さんと街を歩いたり、おいしいご飯を食べたりできたらいいなと思っています」とコメントした。
三池監督は「お久しぶり、ベネチア。13代目團十郎という男とその息子の記録、その個性的な人間性と洗練された芸に心を震わせていただきたい。過度な演出と感動の押し売りを避けた人間賛歌ドキュメントです。では、劇場でお会いしましょう。血がいっぱい飛び散ったりしないので安心してお越しください」と呼びかけた。