柿澤勇人「ディア・エヴァン・ハンセン」で「忘れられない夏に」吉沢亮は「走りきる」

ミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」で主人公を演じる吉沢亮(撮影・中島郁夫)

柿澤勇人(38)と吉沢亮(32)がダブルキャストで主演し、東京・EXシアター有明で25日に開幕するミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」プレスコールが23日、同所で開かれた。

「ディア・エヴァン・ハンセン」は、16年に米ブロードウェーで初演を迎え、トニー賞で作品賞を含む6部門を受賞した作品の日本演出版初演。社交性不安障害を抱え、孤独な日々を送るエヴァン・ハンセンが、クラスメートの死に、とっさについたウソがきっかけで、本当の自分に気付くまでの過程が描かれる。主人公のエヴァン・ハンセンを柿澤と吉沢が演じ、キャッチーで人の心を揺さぶる名曲とともに、1人の青年の孤独と葛藤を舞台上で表現する。

柿澤は「カンパニー一同、長い期間をともに、一生懸命稽古に取り組んでまいりました。お客さまに見ていただくことで作品が完成すると思いますので、早く我々の時間を共有したいです。皆さまが最後のピースです。忘れられない夏になると確信しております。ご来場を心よりお待ちしております」と観客に呼びかけた。吉沢は「ブロードウェーでお芝居の素晴らしさに衝撃を受けた『ディア・エヴァン・ハンセン』を、いよいよ皆さまにお届けできることをうれしく思います。人とコミュニケーションを取ることに憧れを持っていたエヴァンが、ほんの少し踏み出していく成長の物語を、たくさんの方に見ていただきたいです。ミュージカルは2度目なので緊張していますが、最後まで走りきれるよう精いっぱい頑張ります」とコメントした。

プレスコールには、エヴァンの母ハイディを演じる安蘭けい(55)と堀内敬子(55)、エヴァンが心引かれるゾーイを演じる木下晴香(27)と松岡茉優(31)らも参加。壇上にしつらえられた壮大なセットを前に、作品を代表する4シーンを演じた。柿澤の鍛え抜かれた美声に、内面の感情を細やかに表現する吉沢の芝居をはじめ、ダブルキャストが、それぞれの持ち味を存分に披露した。

「ディア・エヴァン・ハンセン」の作詞・作曲は「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」を手掛けたベンジ・パセックとジャスティン・ポール、脚本は名作「RENT」に大きな影響を受けたスティーブン・レベンソンが、それぞれ手がけた。日本版演出は、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞し、数々の舞台・ミュージカルの演出で注目を集める小山ゆうな氏が担当。残酷で混沌(こんとん)としたSNS時代に、自分の居場所を切実に求める青年の孤独感や葛藤、他人の悲嘆を自分の物語として共有したがる心理、大人たちの不器用な喪失との向き合い方などを見事に描き出した本作を、豪華キャスト・スタッフとともに日本で新たに作り上げる。