テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターが、12日夜の放送で、福岡県政をめぐる問題について言及した。
高額な海外視察や県議の告発に端を発した議長職をめぐる「カツアゲ疑惑」問題などで大混乱している福岡県政で、「県政のドン」といわれる蔵内勇夫議長肝いりの「ワンヘルス」事業において、蔵内氏の地元筑後市に計3億円をかけてさまざまなオブジェが建設されたことに触れ「どう見ればいいのか、悩ましいところです」と語った。
番組では、この日、「ワンヘルス」推進で蔵内氏と二人三脚でやってきた服部誠太郎県知事が、「ワンヘルス」の新規事業を当面、凍結すると発表したことを伝えた。県の「ワンヘルス」推進予算は5年で約60億円にのぼることや、現在、福岡県みやま市で建設が進む全国初の「ワンヘルスセンター」は総額約200億円規模の事業だとし、着工ずみの事業は今後も建設が続くことを報じた。
一方、番組では、世界獣医師会会長でもある蔵内氏の地元に建設された、「ワンヘルス」の理念を象徴するとされる動物などのオブジェについても報道。蔵内氏が今月10日の取材対応時に、「私は将来、評価されると思います。ある意味、ワンヘルスの発祥の地となるでしょう。シンボルは必要なんです」と述べたことや、地元からは疑問の声が出ていることを伝えた。
「ワンヘルス」は、「人の健康」「動物の健康」「環境の健全性」を一つの健康ととらえ、一体的に守っていくという理念とされ、高市早苗首相が昨年行った就任後初の施政方針演説でも触れられた。ただ、約6000万円の税金が投入され福岡市の公園内に整備された「ワンヘルスパーク」は、赤字を抱えたまま1年で閉園するなど、蔵内氏肝いり事業の現実も伝えた。
VTRの後、大越氏は「福岡県政、なかなかゴタゴタ続きですね」と、次々に問題が浮上する福岡県政を念頭に指摘。地元局記者とのやりとりの後、「人と生態系、自然環境を一体的なものとしてとらえる『ワンヘルス』という考え方自体は、WHOが後押しをしている世界的な潮流でもある」とした上で、「日本で最も精力的とされる福岡県の取り組みが、政治のゴタゴタで傷がついてしまったのは残念なことではあります」と述べた。
その上で「それにしても、あの3億円のオブジェですが、どう見ればいいのか…。悩ましいところです」と、蔵内氏が「シンボルとして必要」と主張したオブジェについて、皮肉とも困惑とも取れる様子で言及した。