累計発行部数1100万部超、映画、アニメにもなった人気漫画「はたらく細胞」が歌舞伎化され、27年4月に上演されることが14日、分かった。片岡愛之助(54)中村壱太郎(36)市川中車(60)関口メンディー(35)石川凌雅(30)が出演する。実写映画にも出演した愛之助は、細菌やウイルスと戦う白血球を演じる。
歌舞伎版は、「スクランブル歌舞伎」と題し、歌舞伎俳優だけでなく、さまざまなジャンルから俳優が集結する。関口はダンサー、俳優として活躍中。石川もミュージカルや舞台で人気の俳優。脚本、演出は「ワンピース」歌舞伎などで知られる横内謙介さんで、東京・新橋演舞場で上演される。
清水茜さんによる原作漫画は、人間の体内を舞台に、細胞を擬人化して描かれた。歌舞伎化にあたり、清水さんは、お祝いのイラストを寄せ「『はたらく細胞』を歌舞伎化していただくことになりました! 日本の伝統芸能である歌舞伎という素晴らしい舞台で上演していただけることになり、大変光栄に思っております。どのような作品になるのか、私自身も今からとても楽しみです」とコメントした。
実写映画で肺炎球菌を演じた愛之助は「新作歌舞伎『はたらく細胞』で白血球をつとめさせていただくことになりました。映画では身体に攻め込む側でしたが、今回は守る側。関口メンディーさん、石川凌雅さんとは初めてご一緒しますので、どんな化学反応が起こるのか楽しみです。『スクランブル歌舞伎』という新しいジャンルの第1歩! 幅広いお客さまが楽しめて、歌舞伎ならではの表現も存分に体験していただければと思います」とコメントしている。
ほか、出演者コメント
▼中村壱太郎 あの作品が歌舞伎に!? えぇ!? ドキドキしながらあらためて作品を拝見したのですが…この細胞の人間化はとても歌舞伎っぽい! くま取りとか絶対合う! と感じました。お子さまにとって学びにもなる作品、歌舞伎の魅力とともに“親子で楽しめる新たな歌舞伎”を目指したいと思います。私は、人間界の1人なのか、細胞界の1人なのか、どの役をさせていただくことになりますか、皆さまご想像くださいませ!
▼石川凌雅 日本の伝統文化である歌舞伎の世界に挑戦させていただきますことを心から光栄に思っております。自身の役者人生で培った感性を余すことなく発揮し、私も含めて今作品を通して初めて歌舞伎に触れるお客さまにもその魅力を伝えられますよう精いっぱい努めてまいります! 愛之助さんを中心とする素晴らしい俳優の皆さまとの共演に高まる気持ちが抑えられません。
▼関口メンディー まさか自分が歌舞伎の舞台に立つ日が来るとは、夢にも思っておりませんでしたが、短い一生で、表現者として、このような舞台に立てる人はどれくらいいるのだろうか、と考えただけでもお断りする理由は見当たりませんでした。片岡愛之助さんをはじめ、市川中車さんなどすばらしい役者の皆さま方と同じ舞台に立てることも本当に光栄です。僕も歌舞伎が好きで何度も見に行っていますので、数カ月のお稽古で皆さんと同じように…とは口が裂けても言うことはできません。それでも歌舞伎の舞台に立たせていただくからには、伝統と歴史に敬意を払いながら、死に物狂いで食らいつき、最高の舞台をお届けできますよう、努めてまいります。
▼市川中車 普段我々は意識していないが、その心臓というやつは何十年も休みもせず何億回の鼓動を続けているのだろう。そして我々は目の前にある空気とやらを吸って、代わりに息を吐く。その精巧な繰り返しを「人生」として天は創りたもうた。これを我々は「宇宙」と呼ばずして何と呼べばいいのだろう。人間の肉体はその7割が水で出来ているというのだけでも驚くのに、量子力学の世界で分解すれば、我々の肉体は、原子核のはるか遠くの周囲をポツンと電子たちが飛び回って振動しているだけの、実はスカスカの結合体なのだ。その奇跡を、歌舞伎で再現する。まさに宇宙を我々は描く。壮大にならないはずがない。