日舞パフォーマーで歌手の花園直道(38)が来年4月29日に、大阪・新歌舞伎座で初の座長公演を行うことが決まった。
先日、8月21日に、ホテル椿山荘東京で開催された自身のバースデーディナーショー「花園城~豪華絢爛~殿のバースデーの宴」で発表された。
2日前の19日に38歳になったばかりの花園を祝おうと、満員のファンが詰めかけていた。
花園の「新歌舞伎座で初座長公演が決定しました。ゴールデンウィークの初日のような日ですが、ぜひ今から予定、空けてくれるかな」の呼びかけに、「行きます!」の声が一斉に飛び交った。
24年4月に、花園は東京・明治座で芸能生活20周年公演「花園城!全員集合」を開催した。
明治座は23年4月に創業150年を迎えた商業演劇の殿堂で、花園にとって念願の初座長公演だった。
新歌舞伎座は歴史は及ばないが、西日本屈指の劇場である。
開演前にインタビューに応じた花園は「共演という形では何度か(舞台に)立たせていただいていますが、座長公演は明治座同様、夢でした。大阪は大好きです。お客さまのノリがいいし、とてもやりやすいです」と喜びを口にした。
初座長公演の詳細は9月発表予定だが、1部は芝居仕立ての「花園城」になりそうだ。
花園が花園城の城主で、そのお城に数々のゲストが訪ねて来るストーリー展開が定番だ。
2部は花園の持ち味である日舞とダンスを融合させた新感覚のパフォーマンスになりそうだ。
新歌舞伎座を前に、来年4月12日には東京・EXシアター六本木で「花園城」を開演する。
「東京のど真ん中の六本木で『花園城』という電飾(ネオンサイン)を輝かせたかった。新歌舞伎座とはひと味違った和のエンターテインメントをお見せしたいです」
38歳になった。幼少から本格的に日本舞踊、津軽三味線、声楽を学んだ。15歳で大衆演劇の初舞台を踏み、18歳で独立し「花園直道」として活動を始めた。
当初は「時に邪道であっても、派手に新しい姿を見せる」という意味の「邪派新姿(ジャパニーズ)」をスローガンに、斬新な和のパフォーマンスを追求してきた。
その思いの発展形として、一般社団法人「JPN dance協会」を立ち上げ、代表を務めている。
ブレイキン(ブレイクダンス)など洋楽系のダンスが流行している中、古典芸能の伝統を守りながらも、国内外の若者の心を引きつける新しい感覚の日本舞踊は作り出せないか、と設立した。
それが日舞とダンスを融合した新ジャンル「JPN dance」という。
協会ではパフォーマーの育成はもちろん、講習会などを行い、和の魅力を発信している。「JPN ザ★歌踊祭」という主催公演も各地で開催している。
誕生日の8月19日には「株式会社JPNワールド」という会社を立ち上げた。イベントの企画から構成・演出を行うという。
「僕は『和LDH』(EXILEらが所属するエンターテインメント会社)のような、和の総合エンターテインメント組織をつくり上げたいんです」
10月に米ラスベガス、12月には米ハワイで公演を行う予定という。
「自分がイメージしていたものは毎年できていると思っています。私はナマで見ていただくのが一番と思っていますので、これからもより多くの公演をしたい。忙しいですが、充実しています」と目を輝かせた。
バースデーディナーショーでは、ホテルの宴会場の特設ステージという制約がある中で、日舞とダンスを融合させた踊りと歌で、ファンを魅了した。
明治座、新歌舞伎座と東阪を制して、花園城の全国制覇はまた1歩近づいた。【笹森文彦】