水玉模様のカボチャや花、少女たち-。14日に亡くなった草間弥生さんは、前衛芸術家として国際的な評価を確立するとともに、難解なイメージのある現代アートを、美術の枠を超えて幅広い世代が楽しめるポップなアイコンへと昇華させた類いまれな存在だった。
幻視や幻聴といった幼少期の体験を創作のエネルギーに変え、無数の水玉や網目のモチーフを描くことで、自分と世界が溶け合う「無限」のイメージを表現した。
日本の現代アーティストの代表的存在と言える草間さんの作品は美術ファンのみならず、幅広い人々に親しまれていた。瀬戸内海の直島(香川県)に設置されたオブジェ「南瓜」や松本市美術館(長野県)の「幻の華」など、公共の場に設置された作品も数多く、「SNS映え」するスポットとしても人気を博した。
2012年には高級ブランド「ルイ・ヴィトン」とのコラボレーションが注目を浴びた。23年には、東京都内の同ブランドの店舗に草間さんを模したヒューマノイドロボットが登場したことも話題に。人を驚かせる遊び心を忘れなかった。
鮮やかな色彩やポップなデザインだけではなく、心を強く揺さぶるエネルギーがあったからこそ、多くの人に愛された。(共同)