歌舞伎俳優尾上右近(34)が26日夜放送のABCテレビ「これ余談なんですけど…」(水曜午後11時10分=関西ローカル)に出演。「役者を辞めようと思った」ほどの大失敗について振り返った。
舞台での大失敗の話題となり、右近は「ありますよ」と、過去の失敗談に言及。恋をしている娘の役で、「相手にラブレターを渡す。そのラブレターを受け取れないって言って、相手は後ろにその手紙を放る。それを拾われたところからコメディーに発展するっていう。手紙がすごい重要なアイテムで、手紙を渡すっていうためだけに出るみたいなところのある役」を演じたという。
ところが「その手紙を忘れて出ちゃった」と肝心な小道具を忘れて舞台へ。小道具を出す際ではなく、舞台に出た瞬間に忘れ物をしたことに気付いてしまい、「覚えたセリフだけ言ってるんです、口が勝手に。でも気持ちが全然入ってない。あのくだり来ちゃう、ってずっと思ってるんです。でも相手は知らないし…どうしよう、どうしようって…」と気もそぞろで演技を続けた。
ついに手紙を渡すくだりとなり、相手役の8代目尾上菊五郎に「パントマイムで渡したフリをして、耳打ちで『すみません、手紙忘れました』って言ったんですよ。(菊五郎が)パントマイムでごまかしてくれたんですよ」と、ここまでは何とかなった。
しかし、その後には、手紙を拾ってコメディーに発展させる役どころで、右近の師匠に当たる7代目尾上菊五郎が待っており、「待てど暮らせど、後ろに手紙が飛んでこないから、ずっと待ちぼうけしてる。でも僕はテンパってるから、もう『師匠、どっか行ってくれ』と…。さすがに師匠も『おい、どうなってんだ?』って後ろでずっとおっしゃってるんで。客席も気付き始めて…」と、ごまかしきれない事態になってしまった。
そこで「その場で役のまんま、お客さんに謝って。『忘れましたわいな』って。共演の皆さんにも、その場で謝って。袖まで手紙を取りに行って、戻ってきて『申し訳ございません。もう一度最初からやらせてください』って。役者辞めようと思いました。トラウマです」と回顧していた。