新妻聖子 天下の悪女役 事前のハラスメント講習に「何の意味が…」と笑わせた

ミュージカル「101ダルメシアンズ」の制作発表会見を行った新妻聖子(撮影・松本久)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

新妻聖子(45)が、蘭寿とむ(51)とダブル主演するミュージカル「101ダルメシアンズ」の制作発表会見が8月28日、都内で行われました。毛皮を作るために多くの子犬を盗む悪女を演じます。

10年以上前から新妻を取材していますが、立て板に水のマシンガントークや歯に衣(きぬ)着せぬストレートな物言いはこの日も健在でした。

会見の前日、全キャストによる台本の読み合わせがあったそうです。「私は悪いクルエラ(役名)でないといけないのに、4回も泣きました」。涙とは対極にある高慢ちきで偉ぶっている悪役なのに、不覚にも多くの感動的なシーンに心を揺さぶられてしまった。そのことを振り返って「まさに鬼の目にも涙」と続けました。“新妻らしさ”が出たと思い、笑いそうになっていると「ばれないようにこっそり泣いたつもりが全員にばれていました。でも、それほど良いミュージカル。私は良くないものを『良い』とは言えない性格なので信じてください」と猛烈なアピールが続きます。

衣装やメイクはすごく派手で華があります。これには「(見た目に)やたら圧がある」。そして「(出演者らで)ハラスメントの講習をしたけれど、クルエラはハラスメントしかしていない。あの講習は一体何だったのか。私は日常生活では『悪女のあの字』もないのに…」。“悪女のあの字”という昭和的な表現に再び笑いをこらえていると「でも、(8歳と1歳の)子どもがいるから私は朝からいつも怒鳴っている」とオチまで付けました。すばらしいエンターテイナーです。

劇中では何匹もの犬のパペット(人間が動かして演じる人形)が登場。本当に生きているようで、動かす俳優が「ワンワン」などの鳴き声を含めて“犬”を演じます。実演と指導のために、わざわざ英国の著名な人形演出家が来日しています。

新妻はパペットの動きに「人間がかなわないくらい、お客さまの心を打つ瞬間がある」と説明し、「クルエラとしてしっかりと演じていないと、まさに“犬に食われる”」と強い意気込みを明かしました。

話術が巧みで、言葉のチョイスや発するタイミングが絶妙な新妻。私の中では“毒舌のない高嶋ちさ子”という位置付けです。

作品の魅力だけでなく、新妻の唯一無二のユニークさにも注目の「101ダルメシアンズ」です。

東京公演(日生劇場)は10月13~29日、大阪公演(梅田芸術劇場)は11月7~15日。【松本久】