長嶋一茂が複雑思い「『おでんやさんのおばちゃん』と言えば…」まんじゅうや票無効判決に

長嶋一茂(2019年10月撮影)

元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂は4日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。昨年11月の茨城県神栖市長選で「まんじゅうや」「だんごさん」と記された2票を県選挙管理委員会が無効と判断したのは不当として、木内敏之市長が裁決の取り消しを求めていた裁判で、東京高裁が3日、市長側の請求を棄却したことについてコメントした。裁判所側の判断に理解を示しつつ、「木内さんは無念だったんじゃないかと思います」とコメントした。

昨年の神栖市長選で当時現職の石田進氏と、新人の木内氏が同じ票数だったことに端を発し、市選管と県選管の判断が異なるなど異例の展開があったこともあり、今回の問題では双方が1年近く、自身の当選を訴えてきた。実家が老舗の和菓子店でもある木内氏は、自身の当選を無効とした県選管の判断の取り消しを求めていたが、高裁側は、神栖市には現在、和菓子屋が少なくとも9軒あるとし、「だんごさん」や「まんじゅうや」は、木内市長の実家ではなく、食品や飲食店を表す「普通名詞」にとどまるとして、いわゆる「通称」として木内氏を指すのが明らかとはいえないと結論付けた。訴えを退けられた木内氏は最高裁に上告できるが、判決が確定すれば失職となる。

番組では前日の東京高裁判決の内容について詳しく伝えた。一茂は、日本での選挙時の投票が現在、自書式であることに触れ、「疑問票をつくるのは自書式で、電子投票なら生まれない。ただ、機械式にするとミスを起こしたときにどうするんだということがある。日本は自書式だけど、世界ではほぼ珍しい」と指摘。「『まんじゅうや』『だんごさん』イコール木内さんなのかというところだが、裁判官側はこれは立証できないと判決として判断したのだろうと思うんですけども、果たしてそうなのかなというのは、ぼくはちょっと疑問ですね」と述べた。

「(今は)9軒くらい和菓子屋さんがあるからということなんだけど、最初は木内さんのところの1軒しかなかったと。『まんじゅうや』と『だんごさん』と書いたのは多分、高齢の方なのかな。昔からまんじゅう屋のせがれは木内さんという認識のもと、書いていたのではないかと思うので、そこは、これが無効になるなら民意は反映されていないのではないかなと気はします」とも訴えた。

自身に身近な話題も持ち出し「社会通念的な話をすると、例えば、多摩川グラウンドにおでんやさんがあって、『おでんやさんのおばちゃん』といったら、小池商店のおばちゃんとなるし、『世界のフラミンゴ打法』となったら、若い人は知らないだろうけど、これはもう、王(貞治)さんなんですよ」とも主張。「そういう観点からすると、だんごさん、まんじゅうやイコール木内さんという判決がなされていてもおかしくはなかったんじゃないかな、と思うけれど。これは司法にのっとって今までの例と照らし合わせての判断なのでしょうがなかったかもしれないけれど、木内さんは無念だったんじゃないかなと思います」と述べた。

一方、金曜コメンテーターで大津市長も務めた弁護士の越直美氏は「通称を使う時は、過去から何度も争われており、基準としては選挙区内のいずれの地域でも慣習的に使われているということがある。今回は、市内に9軒ほど和菓子屋さんもあって、独占的に『まんじゅうや』さんというのが木内さんとは認められない、ということでこの結論になった。過去の実例に従うと妥当な判決ではあります」とした上で、投票方式に関しては「制度として議論の余地があります」と訴えた。