「全裸俳優」原田龍二の衝撃 55歳に見えない肌つや、謎の言動、意図せず爆笑取るタレント性

ふんどし姿で日めくりカレンダー「全裸俳優・原田龍二の毎日ケ・セラ・セ裸」の12月9日発売を発表した原田龍二(左から2人目)。左から出演者でもあるTOKYO MX「湯ったり温泉バラエティ 原田龍二の日本全国!湯一無二」の川並ディレクター、1人おいて栗原ディレクター、山本漢方製薬の山本整社長

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

人間は、得体の知れない出来事に直面すると恐怖を覚える-。何かの漫画で読んだか、誰かに聞いたか、そんな記憶が急によみがえった出来事があった。俳優原田龍二(55)が、8月28日にTOKYO MX本社8階大会議場で行った、同局の冠番組「湯ったり温泉バラエティ 原田龍二の日本全国!湯一無二」(第4金曜午後5時59分)初のイベントと、その後の会見が、その“得体の知れない出来事”だ。ただ、現実には初対面した原田に恐怖を覚えることなく、不思議と、ふつふつと興味ばかりが沸いてきた。

イベント会場は2019年、原田が複数の女性ファンとの「4WD不倫」が発覚し、謝罪会見を開いた“因縁の場所”だった。そこに7年後、番組ファンを集め、原田は楽しくトーク。最後は着替えてというべきか、服を脱ぎ捨ててというべきか、ふんどし一丁になって現れた。55歳とは思えないツヤツヤの肌、さわやかな笑顔、そして自称「全裸俳優」というキャラクターと、全裸でもない格好。頭がこんがらがった。

そもそも、芸能担当歴5カ月にも満たない記者は「4WD不倫」のことも、よく分かっていない。当時の騒がれようも、世間からの非難も、他に誰の不倫が発覚したのと同じころか、などの時代背景もピンとこない。ただただ、自分の固定観念と照らし合わせると、50代には見えない容姿の、さわやかな男性が真顔でおかしなことを言っていた。芸能担当になる前に担当していた、大相撲の世界に初めて足を踏み入れた時、女子プロゴルフで唯一無二のキャラクターが浸透している、小祝さくらや菅沼菜々を取材している時と同じく「おもしろいな」という感覚で、引きつけられている自分に気付いた。

イベント後、集まった約20人の報道陣を前に「同じ場所とは思えない。場所は一緒だけど、自分の精神状態が違うので、全く別の場所のような感じがします」と語った。本人はいたってまじめだが、こらえ切れずに吹き出す報道陣が相次いだ。どこかコミカルに映るのは、きっと持って生まれた“人たらし”のような愛嬌(あいきょう)によるものだろう。

続けて「その時(7年前の会見の時)のこと、全然思い出せません。なんとなく、じゅうたんの網目というか模様は、こんなだった気がするな、ぐらいで。全てが違いますね」と語った。きっと本人は笑いを取りにいっていない。だが、7年前は伏し目がちだったことをうかがえるコメントと何とも言えない話し方に、報道陣は爆笑した。こんな日がくることは「想像できないですね。7年間で、いろんな仕事をさせていただきましたけど、その全てが想像できていないです。あの時に、未来を考えるという精神モードにもならなかったですし。今日をなんとか乗り越えようという連続で来ましたので」と、かみしめるように話したのも、どこかおもしろく映った。

発覚するタイミングにもよるが、不倫が判明したことで計り知れないほど、イメージダウンしたタレントも少なくない。何年経過しても、イメージを払拭(ふっしょく)できないタレントも少なくない気がする。だが、この日のイベントのトークコーナーも「原田龍二といえば反省としくじり」と、自虐的に話してスタート。完全に許されてしまっていることこそ「才能」を意味する「タレント」、一芸に秀でていることを意味する「芸能人」と呼ばれる理由なのかなと、混乱続きの頭の中を整理した。

イベントの終盤には、番組オリジナルの日めくりカレンダーを、12月に発売することが発表されていた。「1万部完売で未開拓の温泉を探しに行きます!」と掲げた公約も、別に番組ファンに何かを還元するわけでもなく、やはり意味不明だった。しかも日めくりカレンダーのタイトルは「全裸俳優・原田龍二の毎日ケ・セラ・セ裸」。スペイン語の「ケセラセラ」の意味は「なるようになるさ」。自身の生きざまをなぞったタイトルなのだろう。

何か、こうして、原田龍二について第三者が語るのも、ヤボな気がする。SNS上の言葉じりをとらえて、すぐに攻撃したり、されたりといった、小さな枠組みに全くとらわれていない。「全裸俳優」は、何も包み隠さない内面のことを言っているのかなと、無理やり自分を納得させることにした。【高田文太】