是枝裕和監督(64)の新作映画「ルックバック」の初日舞台あいさつが11日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。同監督が、コンペティション部門に出品されたベネチア映画祭(イタリア)に参加している中、先に帰国したダブル主演の出口夏希(24)と蒔田彩珠(24)、2人が演じた主人公の子ども時代を演じた七瀬ふうり(12)と岡田六花(12)が登壇。出口は7日(現地時間)の公式上映を振り返り、約1000人の観客のスタンディングオベーションを浴び「頑張って良かったなと、つい泣いちゃいました」と涙したと明かした。
「ルックバック」は、藤本氏が21年に「少年ジャンプ+」(集英社)で発表した読み切り漫画。学年新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメートから絶賛を受ける小学4年の藤野が、先生から突然、不登校の同級生・京本の4コマ漫画を掲載したいと告げられ、その存在を知り画力の高さに驚く。その後、ともに漫画を描き始め、ひたむきな思いを貫く2人の成長を追いながら、ある日、起きた全てを打ち砕く衝撃的な出来事を描く。胸を突き刺す青春物語が多くの感動を呼んだ。出口は4コマ漫画が得意なクラスの人気者の藤野、蒔田は同学年の藤野の4コマ漫画の大ファンで、ひきこもりでひたすら絵を描いていた京本を演じた。
出口、蒔田らは前日10日にイタリアから帰国した。ベネチア映画祭公式上映について聞かれると、出口は「鮮明に覚えているんですけど、終わったら皆で立って、拍手してくれて。皆が笑って温かい顔をしていて…頑張って良かったなと、つい泣いちゃいました」と照れ笑いを浮かべた。スクリーンには、是枝監督が目頭を押さえる写真が映し出され、出口は「監督は『ただ、目をこすっただけと』言ってましたけど、ウルッとしてましたけどね」と、是枝監督が泣いたことを“暴露”した。
蒔田は「1000人くらいの人と一緒に映画を見たので。みんなが良いと思ってくれたことを実感する機会はなかなかないので、良い経験でした」と笑顔で振り返った。
出口は最後のあいさつで「言葉が出て来ないんですけど…いとおしい2人になっています。たくさん愛して欲しいです」と、感極まったように言葉をつまらせた。この日は、藤野の母・朱里を演じた野呂佳代(42)も登壇した。