元テレビ朝日社員の玉川徹氏が17日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。トランプ米大統領が取る経済政策に関して「自分がやっていることでどんどん物価が上がっている。アメリカ大丈夫なのか? というより、アメリカをちゃんと分かっているのかと思う」と、トランプ氏の手法に強い疑問を呈した。
この日の放送では、米国による日本の利上げへの「圧力」や、日本でも「金利のある世界」が始まったことなどについて、パネル企画で報じた。支持率が低迷し11月の中間選挙での苦戦が指摘されるトランプ氏は、今月9日から10日(現地時間)にかけて、通常は大統領選直前の候補者指名時に開かれるはずが異例のこのタイミングで開催された共和党大会で、出席者に中間選挙での共和党への投票を強い調子で呼びかけた。
その中で、中間選挙で共和党が多数派を維持できれば、米国の成人全員に1人当たり5000ドル(約80万円)を支給すると大見得を切り、「トランプ配当」だと強調した。しかし、見通し不透明のトランプ関税による資金を財源と主張するなど、中間選挙に向けた焦りの現れともみえ、一斉に批判を受けている。
番組では「トランプ配当」が行われた場合、最大で約1兆3500億ドル(約216兆円)規模の巨額給付になるとし、米国の財政赤字がさらにふくらむ懸念を伝えた。解説役で出演したみずほ総合研究所調査部チーフ日本経済エコノミストの服部直樹氏は「日本の国家予算よりも大きな金額が本当に出てくると、アメリカの財政が非常に危機的なものになる可能性もあり、不安視されている」と指摘した。
こうした解説を踏まえ、玉川氏は「これをやっちゃうと、物価が上がってしまうと思うんですよ。バイデン政権時に物価が上がったのがだめなんだと言って登場した大統領なのに、むしろ自分がやっていることで、どんどん物価が上がっている」と、トランプ政権の政策に言及。「さらにこれで(給付を)約束したことで、また物価を上げるということにつながる」とした上で、「あの…大丈夫なのか、アメリカ大丈夫なのか、というより、アメリカをちゃんと分かっているのかと」と、あきれた様子でトランプ氏の対応を疑問視。「ベッセント(財務長官)さんとかは分かっているので、やろうとしていることには合理性がありますが、トップは真反対のことをやろうとする。これ、だれも(違うと)言わないんですか?やりたいと言うことと逆のことばっかりやっていますよと、言えないんですか?」と指摘した。
服部氏が「本来は、言うべきところではあると思いますけれど、言ってしまうとクビにされてしまう可能性がある」と解説すると、玉川氏は「いいじゃないかぁ、もうクビでも。クビでもいいだろう、もう。国のためにも」と苦笑い。「良識のある人は、軍人でもどんどん辞めている。そんなことをさせられるのだったらと、大将クラスがどんどん辞めている」と、米陸軍制服組トップの陸軍長官ら軍高官が相次いで辞任していることに言及。MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が「普通に考えたら言うべきだし、ということなんですよね。でも言えない」と述べると、玉川氏は「(トランプ政権のメンバーは)自分のことしか考えていない。生き残るために、正しいことをいうとクビになるから、国のことを考えるより自分のことのために、というようになっているとしか考えられない」とも述べ、危機感を示した。