西川美和監督の新作「わたしの知らない子どもたち」トロント映画祭で受賞逃す

西川美和監督の新作「わたしの知らない子どもたち」(C)2026 K2 Pictures・AOI Pro.

トロント映画祭授賞式が20日(日本時間21日)カナダで開かれた。唯一のコンペティション部門・プラットフォーム部門のオープニング作品に日本映画で初めて選ばれた、西川美和監督(52)の5年ぶりの新作映画「わたしの知らない子どもたち」(10月16日公開)は、最高賞プラットフォーム・アワードの受賞を逃した。同賞は、インド映画「Angh」(テジャ・リオ監督、英題)が受賞。受賞した作品には、今年から米アカデミー賞国際長編映画賞の応募資格が付与される。審査員特別賞は、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、ブルガリア合作映画「Brace Your Heart」(ガラット・デュ・バイム監督、英題)が受賞した。

「わたしの知らない子どもたち」は、西川監督が原案・脚本・監督を務めたオリジナル作品で、今作が初主演の小八重葵美(13)と二階堂ふみ(31)がダブル主演。小八重が演じた12歳の少女・琴子は、音楽家の父(竹野内豊)のもとで穏やかに暮らしていたが、戦争で家族と日常を奪われ、進駐軍相手の慰安施設や路上売春が広がる中、少女であること自体が危険となる現実から逃れるため性別を隠し“少年”として生きることを選んだ。一方、二階堂が演じた、琴子が疎開した学校の教師・曽根も、戦時中は軍国主義教育に加担した側だったが、敗戦によって信念も立場も失い、過去の責任と向き合いながら生きることを余儀なくされていた物語。