純名里沙「初めまして、純名です。オーディションしてください」ギタリスト笹子重治に直談判

「Christmas Time in GRACE」の開催が決定。本紙インタビューで心境を語った純名里沙(撮影・たえ見朱実)

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歌手で女優の純名里沙が、「コンサート2026 クリスマス・タイム・イン・グレース」を11月24日に東京・有楽町のアイマショウ)、12月24日に大阪・東京建物ブリリアホール箕面で開催する。宝塚歌劇団元トップ娘役で朝ドラヒロインという、唯一無二の経歴を持つ純名に、歌への思いを聞いた。4回連載の2回目。【小谷野俊哉】

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花組でコンビを組んだ男役は、9期上のトップスター、真矢ミキだった。

「当時、私は自分の目の前のやるべき事に精いっぱいでしたね。本当に一生懸命でした。相手の真矢さんは、とにかく大人気のトップスターさんでかっこいい方でしたので、お隣でどうしたら素敵に存在できるのかばかり考えていました。最近はとても親しくさせていただいていて、この間も、私が出ていた舞台の当日券を買って見にいらしてくれたんですよ。本当にうれしかったです。真矢さんは、宝塚だけでなく、芸能界でも輝き続けていらっしゃる方。今、そんな先輩とお芝居の話など、いろいろな話をさせていただけることが、本当にありがたいんです」

96年の宝塚退団後は、ドラマ、映画、そして音楽の世界にも深く踏み込んでいく。転機は2011年(平23)の東日本大震災だった。アコースティックバンド、ショーロクラブのギタリスト笹子重治(68)のもとへ飛び込んだ。

「宝塚から芸能界という道を歩んできた私が、全く違う音楽畑の笹子重治さんのところへ。今思えば歌手として修業させていただいた日々でしたね。東日本大震災の年は、自分の心模様もいろいろ悩んでいる時期でした。震災の映像を見て、たくさんの方が亡くなられたのを目の当たりにして、初めて自分の心が前を向けなくなったんです。その時に、ずっと寄り添うように癒やしてくれたのがショーロクラブの音楽でした。バンドリン、ギター、コントラバスの、優しそうなおじ様3人のユニットなんですよ。」

笹子が弾くギターの音色が、心を前に向かせてくれた。

「『武満徹ソングブック』っていうアルバムを飽きるほど聴いていて『この美しいギターの音色と歌ってみたい』って思ったんです。そのアルバムをくれた沖縄の友人が『笹子さんはいろんなところでライブをやってるから、行けばいいさー』って言ってくれて。それで調べたら、本当にやってて。すぐに行って、一番前に陣取って休憩中に、自分の出していたアルバム持って『初めまして、純名です。オーディションしてください』って言ったのが、きっかけですね」

突然の直訴に、笹子は戸惑ったという。

「でも、笹子さんの奥さんが『この人、純名里沙さんよ』って分かってくださり、びっくりしたとか。そこから一緒にやらせてもらうようになりました。だけど、笹子さんは、なんかすごく“ザ・職人”的な、本当にアーティスティックな活動をされていたので、そんな2人が合うのか分かりませんでした。最初は宇宙人と地球人ぐらい違いましたから(笑い)。だけど私の人生で、本物の音楽家との出会いだったと思います。」

(続く)

◆純名里沙(じゅんな・りさ)3月15日生まれ、大阪府豊中市生まれ。88年宝塚音楽学校入学。90年(平2)76期生の首席として宝塚歌劇団入団。「ベルサイユのばら」で初舞台を踏み、フィナーレ冒頭で歌い上げるエトワールに抜てきされる。91年雪組配属。94年4~10月、NHK連続テレビ小説「ぴあの」主演。同年花組に異動、95年花組娘役トップに。退団後の主な作品に舞台「レ・ミゼラブル」、フジテレビ「ラブジェネレーション」。香港映画「Midnight Fly」主演、歌唱した歌が第38回金馬奨受賞。08~14年にNHK Eテレのアニメ「リトル・チャロ」シリーズで声優。23年にアルバム「Winter Iris~冬の虹~」。今年、岸谷五朗による新たな演劇プロジェクト旗揚げ公演「ジャコメッティーのように」に出演して一人二役に挑戦、好評を得た。27年、GREEN EXPO2027で上映されるミュージカル「Vibrant INOCHI」映像版に出演する。160センチ。血液型AB。

◆「純名里沙コンサート2026 クリスマス・タイム・イン・グレース」

東京公演:11月24日午後6時30分開演 有楽町アイマショー

大阪公演:12月24日午後6時30分開演 東京建物Brillia HALL箕面

チケットはcnプレイガイド、チケットボードなどで発売中。問い合わせはキョードプロデューサーズ電話0570・200・551まで(月・水・金・土曜の午前10時~午後6時)。